好きと言えたら

□出会い‥
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午前最後の授業のチャイムが校内に響き生徒達の黄色い声が活気付く昼休み‥



矢田「腹へったー!なぁ!高尾〜売店行こう〜?」

高尾「なら俺も飲みものでも買うかな」

二人は売店へと向かうべく、にぎやかな廊下を進む‥




スタスタ‥


矢田「何食うかな‥今日はパンって気分だけど甘い系としょっぱい系どっちにするか悩むところ‥」

高尾「それさ限りなくどーでもい話じゃね?」

矢田「いや!そこ結構、重要性高いぞ?」

高尾「お前の場合もっと他に重要視する所があると俺は思うんだけど‥あ、そうそう‥!そーいやさぁ〜お前に一つ聞きてぇ事があったんだわ」

高尾は何かを思い出した様に話す‥

矢田「なんだ?パンの話か?その事ならしょっぱい系を買うことに決めたぜ?」

高尾「ちげぇーよ!!ってかパンから離れろ!!」

矢田「なら何だよ?」

高尾「別に対した話じゃねぇけどさ、今朝朝礼ん時賞状もらってた奴いただろ?」

矢田「あぁー最近二組に転校してきた春野ウララちゃん?」

高尾「転校生?どーりで同じ学年なのに見ねぇ顔だと思ったぜぇ」

矢田「俺とした事が‥あん時は必死だったからあんま見てなかったけど‥多分春野って言ったらそーだな‥で?二組の春野がどーしたんだよ?」


高尾「いや‥なんかさー授賞式ん時やたら周りの連中が騒ついてたから、その春野?とかいう奴って一体何者なのかなーって思ってさ?」


矢田「まー転校生ってだけで目立つ存在なのに春野の場合すげぇ可愛いし頭もいいからなー?だから男子からはかな〜り人気高いんだ」

高尾「へーえ‥まさに才色兼備のお嬢様って奴だねぇ‥」



矢田「うんうん。分かるよ?高尾の気持ち。実際春野、可愛いし高尾が気になり出しちゃうのも無理はねぇよな?大丈夫‥実は俺も気になってるから」


高尾「は?!お前なんか勘違いしてねぇ?俺は全然気になってるとか、そんなのねぇーから!!」

矢田「そーなの?」


拍子抜けした様子の矢田に対しの高尾は半ば呆れた様子で答えた


高尾「大体さぁ〜ろくに話した事もねぇのに何でそんな展開になる訳〜?マジ意味分かんねぇから‥俺一目惚れ的なの?あれマジで理解出来ねぇタチだし」


矢田「確かに高尾ってなんかそゆーの鈍そうだよなー」

高尾「お前に言われたくねぇーよ!!」

矢田「まぁ〜一目惚れはないにしろ春野だけは辞めといた方がいいぞ?なんて言ったって世の男性陣は春野に触れる事はおろか声を掛る事すら出来ねぇもん」

高尾「あ?何だよそれ?」

矢田「高尾、春野の噂聞いた事ないの?」

高尾「噂…?あぁ…そーいや今朝…」



矢田「春野はなぁ…」

高尾「あぁ…」

矢田「正真正銘…」

高尾「正真正銘…?」

矢田「列記とした…」

高尾「さっさと言えよ!!」





矢田「大の男嫌いなんだ!!!」
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