The☆Trip

□こんな世界嫌
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「「わー!!!」」






うちらはパソコンでアニメを見ていた。

なのに、リヴァイ兵長が出てくるいいところでいきなり光り始めた。

香織と抱き合うような体勢でシが見合っていた。






それは約2時間前のこと。






「もうすぐで香織が来る……」






香織は最新刊の漫画が出たから一緒に読もうと電話してきたのだ。

だから、うちはパソコンの電源をつけてアニメを一緒に見ようと準備をしていた。

うちは小学校からずっといじめられて中学校に入っても同じことの繰り返しだった。

少しは変われると思ってあまり知り合いがいない高校に入った。

友達も大勢できたけどそれでもやっぱり人と話すのが苦手だった。

でも、今は進撃の巨人にはまっている。

リヴァイ兵長がかっこいいからだ。






――ピンポーン!






「あっ……来たな……」






うちは急いで部屋を飛び出し玄関に駆け寄った。

でも、いつもこういうとこで転んだり頭ぶつけたりするんだよね。





――ガチャっ


「いらっしゃっ ガゴンッ! 痛いっ……」


香「えっ、ちょっ……大丈夫……?」


「大丈夫じゃなっ……ぅうっ」





こいつはうちの学校の親友。

だけど、前まで少しぎこちない感じだった。

喧嘩じゃないけど話とか合わずにあまり仲が良くなかった。

高校生入ったばかりの時は仲が良かったんだけど。

でも、少しずつ前のように仲良くなってきてる。




香「とにかく中に入ろ……?」


「うん……ほんとごめん……」


香「大丈夫だよ……あっ、手洗ってもいい?」


「うん、その間に………マンがちょっとだけ呼んでもいい?」


香「いいよー!それより、おでこ大丈夫……?」



 

ホントにいつも心配してくれている。

だから、甘えてしまうこともあるんだよね。

こうやって口に出して言える人っていなかったからな。

でも、もし進撃の巨人の世界に行けたらもっと嬉しいと思う。





「リヴァイ兵長かっこいいなー……」


香「どれ……?見して見して?」


「これ……って、そうだった……アニメ見るんだった!上でさ一緒に見よ」


香「いいねー……見よみよ!」
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