The☆Trip

□神様だと?!
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香「んんっ……ここどこ?」


有「宇宙……だね」



そっと目を開け辺りを見回すとそこは、先ほどいた部屋ではなく宇宙が広がっていた。

そして、足元を見下ろすと何故か宙に浮いてた。

香織は浮いているので慌て始めた。



香「えっ?なんで浮いてるの?!何で何で?!」


有「うるさい!少し黙って……」


香「!すいませんでしたー!」



怒った有実はいつも以上に怖いので香織はいつも土下座をして謝るのだ。

それほど有実は怖いのだ。

すると、先ほど部屋で聞いた声が頭の中に入ってきた。




『ようこそ!異空間へ!』


「「………ガキ??」」


少『?!こらー!僕はガキじゃない!』


「「いやいや、どう見たってガキでしょ……」」



時々2人は声が揃うのだ。

辺りを見ますと頭上に、まだ小学生と同じぐらいの小さな男の子が浮いている。

その少年は、白いマントを身にまとい腕組をしながら浮いていたのだ。

その少年は、風のように2人のそばに降りてきて優しく微笑みながら自己紹介をしてきた。



少『初めましてだね!僕はここの神様のアルファンって言うんだ!よろしくね!』


香「かっ神様……?」


有「神様なんているわけないじゃん……」


ア『あー!信じてないなー?僕は神様だよ!』


有「神様なんているわけないって……どうせここも夢の中だろうし……」


ア『むむっ!ここは夢の世界じゃないよ!現実だよ!ほっぺたつまんでみてよ!』



アルファンという自称神様は頬を膨らませながら言う。

それを聞いた有実は疑いながらも香織の頬を摘む。

強く引っ張られ涙が流れるほど痛がった。

それを見て神様はドヤ顔をしながら2人を見てきた。



有「ほんとに痛い……?」


香「うん……痛かった……」


ア『ほらねー!僕の言うこと信じてくれる?』


有「………分かったよ、で?うちらは何で異空間?に呼ばれたの?」


ア『それはね……?君たちにもう一度聞くよ?あの世界は楽しかった?』


香「あの世界って……うちらが住んでた世界のこと?」


ア『その通りだよ、だから楽しかった……?』



2人はまたもや顔を合わせ頷いきながらも声を揃えて言う。

部屋で言った言葉を同じように言ったのだ。



「「当たり前だよ、楽しくない」」


ア『やっぱりね……』


香「どういうこと……?」


ア『君たちのことはずっとここから見てたんだ……』


有「ストーカー……?」


香「そうなの?!………ええー」


ア『まってまって!何でそれで僕がストーカーなのさ!』


有「嘘だよ……ほら、続けて」



有実は神をからかい面白がるように話を振る。

その嘘に香織はすぐ信じてしまう。

すごく馬鹿なのだ。



ア『もうー……、じゃあ続けるよ?君たちはすごくつまらなさそうに元の世界を過ごしてきたはずだ……、だから僕はそれを見かねてこの場所に連れてきたんだよ』


香「へー………でも、なんのために?」


ア『それはね?新しい世界に行って人生をやり直しもらうためなんだ』


有「また、何で?」


ア『うん、ホントはこういうことはしたくなかったんだけどね?君たちは進撃の巨人って漫画あるの知ってるよね?』


香「うん!知ってる!アニメも出てるよね!」


有「リヴァイ兵長……が出てるのでしょ?知ってるよ」


ア『そう、それなんだけど……漫画の世界とは別に本当にその世界が実現してるんだ』



意味がわからないのか首をかしげる香織をよそに腕組をしながら考える有実を見て話を続けた。

話によるとその世界に行って自分たちで話を作ってくるということなのだ。
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