どうか、

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「心臓を捧げよ!!!」


「「ハッ!!!」」



鬼教官の怒号が青空に響いた。







時は流れに流れまくって、私は今訓練兵を卒業した。



流れ過ぎだって?


いやだって、いつまでも私の幼少期ほのぼの話なんてしててもつまらないじゃないか。そこは割愛だよ、カットだよ。



前回までのお話で、私は前世での想い人の終末を思い出したわけだが。それからという日々も大して今までと変わる事はありませんでした。


普通にぐうたらしてました、はい。


訓練兵になるにも年齢ってものが関わってくるんでね!どうしようもなかったわけさ!


だがしかし、そこで問題が発生。



同居人お祖母ちゃんが亡くなりました。



あと数ヶ月で訓練兵になれる歳を迎えるという時に、お祖母ちゃんが寿命を迎え息を引き取った。


それ以前に何度か訓練兵になることを相談したが、ここでやけに過保護なのか、そんな事をしなくても家は金には困らない。それより隣の魚屋の男の子に嫁いで早く曾孫が見たいとか何とか言って良い返事はもらえていなかった。



まあ私も厳しい訓練はあまり乗り気ではないし、お祖母ちゃんがそこまで言うなら…という気持ちも起こりつつあった最中のお祖母ちゃん急死!


確かに年齢はそれなりに高かっただろうけど弱ってる素振りも見なかったし、当然のこと、朝なかなか起きてこないお祖母ちゃんが気になって起こしに行ったら、ベッドで言葉通り眠るような死に方をしているお祖母ちゃんに出くわした私は驚きでこっちまで死にそうになった。


近所の人の手を借り簡単な葬儀を済ませ、天涯孤独になった私は思ったのだ。


私が訓練兵に志願しようか迷っているタイミングでの出来事。これはお祖母ちゃんの真の気持ち……「私に構わず行け!」的なアレだろう!と勝手に解釈した私は訓練兵に志願したのである。




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