銀の狼
□人誅編
1ページ/16ページ
⇒警察署地下⇒
『おはようございます』
「ん?誰やねん女がこないところに」
真っ暗な地下牢で灯りは点けず沢下条の牢まで来ていた
『いや、ね...まさかとは思いましたけど本当に蜂起ですね〜』
警察署で別れる前に斎藤に言われた事を思いだし納得する
「茶化しに来ただけなら帰りんしゃい」
「ルカと喋るなんていつからお前はそんなに偉くなったんだ?」
『あら、一大丈夫ですか?』
奥の階段から降りて来た斎藤若干足を引きずりながらやってきた
「お前程ではない。それに...こんな奴の為だけに俺が来ると思うか?」
『いえ、失礼しました』
軽く微笑み牢の鍵を開ける
「......おいおい」
「えぇ〜まじかいな......;;;」
開けるというのは間違いだろう。正しく言えば、握り潰した
『お初目にかかります斎藤一の妻、斎藤ルカです』
「おっ...おう」
ペコっと頭を下げる。さっきの出来事もあってか軽く引き気味の沢下条
「おいまて、これどうしてくれんだよ」
『そうですね...』
一言置いてから銀狼を抜き
『朧月』
「あら〜大胆やな、ほんま」
三人の居た場所にあった格子、その中にある全ての物が消え去った
『証拠隠滅!』
「何が証拠隠滅だ‼」
『まあまあ...この部屋は昔も今も無かった事になりましたから、そう引きずらず...ね』
ルカはさっさと階段を上がりその後を呆れながら斎藤が追う
『あっそうだ沢下条張は今を持って斎藤一の直属の密偵になりなさい
不審な動き、市民への危害を加えない限り貴方の安全は保証します
良いですね?』
「はい、以外ないんやろ?ならまぁ、「はい」や......よろしゅうな姉御」
着実に部下を増やしていくルカであった
「着実?」
『あー、言ってませんでしたね。十本刀の不二、蝙也、才槌、鎌足は既に私の部下ですよ』
「......はぁ」
頼もしいのだがあの一件から少ししかたっていないのに
これだけの事をやってのけるルカに尊敬と呆れの眼を向ける斎藤であった