決して進撃を止めるな

□それぞれの扉
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薄暗い道の一番奥にある他の扉より少し大きめな群青色の扉


その扉の前には、何かしら武器をもった厳つい男が数人立っていた。
女は男達に手を挙げ口を開いた


「何時もご苦労様」


「いえ」


「今日も何時もと同じよ」


「分かりました。すぐ回します」


二人を残し他の者は散って行った





数時間、家に囲まれた大きめな広場にはテーブルと椅子、そして見成りの悪い者たちで埋めつくされていた。
広場の隅に居る女の場所からは野菜を煮込む音と匂いの湯気が立っていた

「......よし、大丈夫かな」


味見用の皿をテーブルに置き
大きい鍋のフタを開け息を吸い

「皆‼できあがったよ‼」


広場に向かい叫ぶと、ガタガタッと音をたて一斉に立ち上がる。自分の持ち合わせたトレーを持ち女の作ったスープなどを皿に盛っていった


















「疲れたな〜」


皆が食べて居る中、女は珈琲を入れたマグカップを持ち椅子に大きくもたれ掛かり夜空の星を見上げる。
目を瞑りフーっと溜息をつき珈琲を口に含む


「偽りの平和、ねぇ......」


誰だってそうさ。

何時だってそうさ。

皆、表面上の事しか知らないし、知ろうとしない。

例え知ったとしても嫌悪して

はい、終わり

全く...こんな所より世の中荒んてるな



女を思考から覚まさせたのは自分を呼ぶ声であった


「姐御‼」


「ん?何かしら」


「餓鬼が俺らのメシ、奪おうとしてたんでとっ捕まえました‼」


「どこにいるの?」


「コッチです」


珈琲を飲み干しカップを置き後を追った
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