二次創作

□吊るしビトのマフィン
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「…あ」

トーカが参考書を買いに久々に本屋に寄ると、カネキがよく読んでいた作家の新刊が出ていた。

「吊るしビトの…まくがふぃん?」
マクガフィンって何だろ。

ふと手に取ってみる。
何だか禍々しい表紙だ。

この話の舞台は死刑囚の収監された監獄らしい。
囚人の目線で語られるオムニバスのようだ。
帯には『命をください。大事にしますから』と作中の台詞が書かれており、成る程こうして興味をそそられるんだなと納得した。

( あいつ…もうこれ読んだのかな )
あいつとは勿論カネキの事である。

今カネキがどこで何をしているのか、トーカには全く見当がつかなかった。
芳村さんは何か知ってそうだけど、どうせ教えてくれないだろうし。

手元の本を見る。
( 買っちゃおうかな )
日頃本なんて読まないけど、カネキが読んでたとしたら。
( 今あんたが何を見据えてるのか少しだけでも知れたら )

自分に少しでも手伝える事がないか、確かめたかった。
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