二次創作
□16th
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視界に入ってきたのは白い天井。
ところどころに黒いカビが見える。
覚醒しきっていない頭でぼんやりと、ここにいる経緯を考えてみる。
…あぁ、僕、死ななかったのか。
瞬きをするたびに目が痛む。
眼帯は付けたままで、それでもきっと新しいものなんだろう。
しばらくすると母さんが飛んできた。
顔をしわくちゃにしているけど、何を話しているのかわからない。
声を出そうとしても呻くような汚い音しか出なかった。
母さんにただいまと言いたかったのに。
母さんはお医者さんから説明を受けた。
それもやっぱり聞こえなかった。