二次創作
□勉強会
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するとふいに部室のドアが開かれた。
「あれ?お前らここで勉強してんの?」
入ってきたのは菅原だった。
組み合わせが意外だったのか、目が大きく見開かれている。
「スガさん!何かあったんですか?」
日向は「ちわっす!」と元気良く挨拶をした後、菅原に尋ねる。
「いやぁ、参考書置きっぱにしてたらしくて」
はは、と菅原は頭を掻いて、ロッカーの隅に置き去りにされていた化学の参考書を手に取り苦笑した。
色とりどりの付箋がそれを飾っており、今回のテストへの意気込みが見える。
日向はここぞとばかりに目を輝かせ、
「あのっ!スガさん数学教えて下さい!」
菅原の制服の裾を引っ張る。
「えぇ!?」
菅原は素っ頓狂な声を漏らすが、すぐに「どこ?」とプリントを覗き込む。
驚きの白さに口角を上げつつも、
「これは解の公式を使うんだけどさ、日向覚えてる?」
と特別講義を始める。
玩具をとられてしまった月島は、途端につまらなそうにして、とっくに終えてしまった数学のプリントをしまい、物理のノートを開いた。
山口はそれを見て、咄嗟に数学に取り掛かる。
( …解の公式…? )
菅原の解説を聞きながら。
「あぁ!そういうことか!スガさんあざっす!」
菅原の丁寧な説明は、日向を感心させた。
プリントの端には菅原の書いた公式が残っている。
「これを覚えてれば何とかなるべ」
菅原は「頑張れよ!」と、日向の背中をバシンと叩いて立ち上がった。
しかしその瞬間、影山と山口が菅原に群がる。
二人とも、日向に負けないくらい白いプリントを手にしている。
「ど…どうした?」
困惑している菅原は、この後質問地獄に遭うのであった。