孤独な姫を愛するドSな11人の王子様
□4.ご褒美は二人っきり
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零「成績上がったから約束守らないとな......。」
桃「約束って?」
零「それは―――――」
―――――ぎゅっ
黄「願い事一つ聞いてくれるんスよね!!零っち。」
涼太はいつものごとく、後ろから抱きついてきた。
零「涼太。聞いてたの?」
桃「へ〜。で、何にしたの?」
零「何がいい?涼太。私に出来る範囲なら何でも良いよ。」
タイムスリップなんて言われたら困るからね。
黄「う〜ん......迷うっスね。」
零「ゆっくりでも大丈夫だよ。一つだけなんだから。」
黄「よし!!決まったっス!!」
零「何?」
桃「気になる♪」
黄「零っち......俺と......付き合って!!」
桃「え!?嘘!!きーちゃん!?だ、大胆告白!!」
涼太は大声で言ったせいで、皆一斉にこっちをガン見。
女の子なんて悲鳴あげてるし......。
付き合ってって......
零「どこに?」
桃「え......零?嘘でしょ!?冗談だよね?」
黄「どことかじゃないっスよ!?コクってるんスよ!?俺!!」
零「え?どっかに付き合ってじゃないの?」
黄「どこかってどこっスか......。」
零「涼太。そういうのはちゃんと好きになった人に言うんだよ?お願い一つ聞いてあげるっては言ったけど、適当は駄目。もしかして、告白の練習相手になってほしいの?」
黄「(いや......俺、零が好きなんスよ!?)」
零「そんな急がなくて良いからね。」
そろそろ部活かな?
テスト終わったから部活再開だからね。
準備しないと。
桃「零待って〜!!」
零「涼太には好きな人がいたんだね。」
桃「きーちゃん可哀想。」
零「何で?」
桃「零にはわかんないよ。」
零「悩み事あるなら相談乗るんだけど......。」
桃「(これって......ある意味きーちゃんふられたんだよね?)」
零「もしかして、悩み事あるっていう涼太なりのアピールだったのかな?」
桃「(まったく......この子の鈍感っぷりは最強ね。)」
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