みゅう語録

□あらためて
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映画を観た後、私は必ずといっていいほど、その映画のヒロインに陶酔する。そして、あたかも自分の物語のように入り込み、数日、ひどい時は数ヶ月その思いを引きずることがしばしばある。

その日見た映画が、まさに自分に問いかけてくるような、深く私の心を抉ってくる作品だった。自分とは何か、他人とは何か、何故その人のそばにいるのか、結局自分は何がしたいのか。

愛する人を愛していると、世界中に伝えたい。だがそれを出来ない立場にいる私は、秘めた思いを相手にぶつけ、理解ある親友に吐露する。

互いに依存しあっている私達は、いつでも危うい状態に陥る状態にある。例えば、片方を失った時、もう片方は息をしていられるだろうか。自分の半分を失った時、一体どうなってしまうのか。

深い愛を知らぬまま大人になった人達からすれば、馬鹿げた悩みだろう。全てを捧げてもそばにいたいと思う相手に出逢えなかった人達は、私が吐露する言葉を、聞いてくれているフリをして、心の中で小馬鹿にしているのだろう。

運命の人が一度で見つかると、誰が証明できるのだろう。間違いなく、辿り着けると、誰が立証できるのだろう。もし間違いだと気付いた時、本当の運命の人が現れた時、そう、今まさに私はその境地に立たされている。

だから私は決めたのだ。10年かかっても、100年かかっても、必ず運命の人と結ばれたいと。

今世でダメなら、来世でもいい。

運命の人は、目の前で微笑んでいる。

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