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□真実ト動キ出スモノ
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『・・・い、おい、優斗。柊優斗!!』
優「うおぉ!!す、すんません!」
『全く・・・、お前に仕事がきたぞ。仕事中に寝るんじゃない!』
優「あぁ・・・、すんません・・・」
『ツバサをしっかり育てないといけないんだろ?父さんも亡くなっちまったんだから、しっかり働け』
優「はい・・・。すんません・・・。」
ここはツバサと兄、優斗が勤める探偵事務所。
浮気などの問題から、どこかの組織に奪われたメモリーディスクを取り返して欲しいなど、色々なことをやっている。
今優斗が先輩から受け取った仕事の内容はこんなものだった。
「ある組織によって奪われたSDカードを取ってきて欲しい。場所は地図を入れてあるので、それを見てくれ。ドアには”107”と書いてある」

yu-to side
いやいや、これは警察に持っていくべきだろ。
つーか、この場所ってツバサがいる場所じゃね?
・・・悪いな、ツバサ。
俺は仕事優先なんだ。
SDカードをもらうだけだからさ。
俺がお前と一緒にいる奴らと敵みたいな関係になっても許してくれよ。
・・・あれ?なんでツバサ、戻ってこないんだ?
一週間くらい経ったよな?
・・・俺、今まで気づいてなかったのか・・・。
どんだけアイツに興味ねぇんだよ・・・。
もう少し、ちゃんと見てやらねーといけないな・・・。

なんで俺がツバサに興味がないか?
アイツがドイツに行く前は結構仲良かったんだよ。
でも、アイツがドイツに行ってる間に、自分たちがどうやって接してきたのかよく分からなくなった。
それで、話さなかったらだんだん興味もなくなってきて・・・。
なんか、お互いにどうでもいいって感じになっちまった。
親父が死んで電話したときは、結構驚いただろうな。
俺から電話かけるなんて滅多にねぇから。
・・・今回の仕事で、何かがいい方向に変わるといいけどな。

your side
メール
題名 俺だ
本文 そのうちSDカード回収しに行くって伝えといて

はぁ?
兄さん・・・、何を言ってるんだ?
・・・キドさんに相談してみようかな。
確かメカクシ団は施設に入って何かを回収したりしてるって言ってたし。

「キドさん、兄さんからこんなメールが届いたんですが・・・」
キ「・・・どこかから持ってきたSDカードなんて、たくさんありすぎて分からんな。それに、見つかったら全員警察行きだ。そう簡単に渡すことはできない」
「あの・・・一応僕もどちらかといえば警察側・・・」
キ「あぁ、お前は大丈夫だ。メカクシ団から離さないからな」
「あ・・・そうですか・・・(携帯というものもあるんだが色々お世話になってるし、ここがなくなったら兄さんと二人暮しだから止めておこう)」
返信は・・・しないほうがいいかな。
するとしても、何も書くことないし。
・・・あれ?なんで兄さん、僕がここにいること知ってるんだ?
あ、そういえば家から荷物を運んだときに、セトさんが僕とそっくりな人をドアの前で見かけたって言ってたな。
すごい勢いで逃げていったらしいけど。
ドイツから帰ってきてから、兄さんとの距離がおかしくなっちゃったんだよな。
一年間関わらなかったからかな。
このことでさらに悪い方向にいきそうだな・・・。・・・怖い。
カ「ツバサ君!!」
「うわぁはい!?」
カ「あはは、面白いね。突然で悪いんだけど、明日遊園地行くことになったから!女子たちにすごいオシャレしてもらうことになったから。楽しみだね!」
「あー、はい、そうですね・・・」
ヤバイ、後ろ振り向きたくない。
すごい視線感じるんですけど。
キ「おい・・・、ちょっと来てくれ」
「はい・・・。もう内容分かりかけてますけどね・・・。ハハハ・・・。」

キ「頼む!お前だけ普通の格好なんて許さないぞ!!」
「僕は自分の性別をばらしたくないんですよ!」
キ「フードをかぶってればなんとかなるだろ!顔を見せなければ分からない!」
「名前!名前はどうするんですか!」
僕たちは今、部屋の外に聞こえないくらいの小さな声で怒鳴りあってる。
いや、小さな声で怒鳴るって、矛盾してる気がするんだけど。
気がするんじゃなくて、してるんだけど(汗)
キドさんの話は予想したとおり、他の女の子達と一緒にオシャレをしてほしいというものだった。
もちろん女の格好で。
キドさんはもの凄く嫌で、自分が逃げられないなら逃げられる人を巻き込もうということらしい。
・・・キドさんに負けてしまった・・・。
明日の服・・・どうしよう・・・。
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