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□クローズドサークル4
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これから、命がけの人狼ゲームが始まる。
そう思うと、部屋から出たくなくなった。
でも、腹が減ってるし、初日から変な行動取ってたら怪しまれるだろうから、昨日と同じような行動を取ろうと思った。
「おはよ、笠置。…いつもと変わんないね。」
七瀬が言うなら本当に変わってないんだろう。
「おはよ。なんか…空気が重たくなったな。」
ロビーに来るのは俺が最後だった。全員席に座ってうつむいている。
「ご飯、食べようよ。」
食欲があるようには見えないが、そう言ったのは坂井。
自分で飯を運んできて、無言で食べる。
昨日までは、こんなことなかったのに。まぁ、しょうがない。
そういえば、全員人狼ゲームの動画などは見たことがあるらしい。
昨日誰かがルールを聞いてきたが、あれは確認のためだったんだろう。

「全員、食べ終わったな。」
「うん。…人狼ゲーム、スタートだね。」
スタートしても、会話がない。これじゃゲームにならないな。
そう思って何か言おうとしたら、及川が静かに手を挙げた。
「初心者だから、ここで言うべきなのかそうでないのかわかんねぇけど。占い師CO。坂井は○だ。」
及川が占い師で、占い先が坂井。普通だな。
「一応聞いとくけど、理由は?」
「初日で理由なんてあるかよ。知ってる奴を占っただけだ。」
だろうな。…及川は本物か?
そう思った直後に、笹原が手を挙げた。
「そいつ、騙りだよ。うちが本物の占い師。今野が○。村人が騙るのは駄目だって分かってるよね?」
及川と笹原か。どちらも本物っぽいな。
笹原が言いたいのは、及川は偽占い師だから●だということだ。
さて、どちらが本物か…。
「3人目は出てこないな?」
返答なし。この2人のどちらかが占い師で、どちらかが人狼と考えてよさそうだな。
「どうすれば…いいのかな…?」
「…ちょっと待って。これ、どっちも人狼って可能性もあるんじゃない?」
「坂井!?俺のこと信じらんねぇのかよ!」
「信じたいに決まってるでしょ!?そういう可能性もあるって言っただけ。」
「そ、そうか…。悪い、いきなり怒鳴って。」
「…笹原さんは落ち着いてるね。やっぱり、経験者だからかな。」
「うん、多分ね。死ぬのは怖いけど、自分でもびっくりするくらい落ち着いてるんだ。」
違う。経験者だからっていう理由だけじゃない。俺も経験者だけど、心臓がバクバクいってる。
こいつは、絶対に処刑されない、絶対に襲撃されないと、どこかで思っているのではないか。
その通りなら笹原は、自分は殺されないと思ってる。
それが、本物の占い師だからそう思っているのか、人狼だからそう思っているのか分からないが…。
…坂井の発言で、2人の中に本物の占い師がいるのかどうかも分からなくなった。
1人が人狼なのは分かっているが…。
俺が投票するべき奴は…。
『時間です。個室に戻り、投票してください。』

〜夜〜(この時間は誰か分からないように、全員敬語で話しています。)
「あぁ、もう1人の人狼はあなたでしたか。」
「夜にならないと仲間が誰か分からないなんてひどいですよね。」
「ですよね。もしあなたに投票していたら…。」
「私が処刑されるなんて。…その時は助けてくださいね。」
「分かりましたよ。今日は誰を襲撃します?」
「今日は全員発言が少なかったので、難しいですね。」
「投票先も迷ったんですよ。」
「…私的には、あの人を噛んでおきたいんですが。」
「あの人ですか。…そうですね、私もそれが良いと思います。」
「では、行きましょうか。」

3日目 終了
処刑者…??? 犠牲者…???

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