SS

□ウマノリ
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「銀さぁーん、何さぼってるんですかっ」
「げ、見つかった」
どうやら仕事中らしく、探しにきた眼鏡のボーズにひきづられつつソフトをぱくついている。
「じゃーねー多串くぅーん、ソフトさんきゅー、またねぇー」

銀髪がある程度遠ざかってからポツリと、

「『また』ねぇ…?」
氷の一言をこぼした。

「…いや、あの…総悟?」
沖田の誤解を解こうと土方が怖々と切り出すのをじろりと一瞥をくれただけで一言も発さない。
そのかわりに懐をあさるとじゃらっと手錠を取り出し、手をだせと顎で促す。

「…!!いや、話を聞いてくれっ!っ総…」
「現行犯逮捕っっ!!」
「…なっ……」
警官のなりをした一見好青年と、黒ずくめの着流しに上背のある目つきの悪い男…
周りがざわつき出す。
ここで俺が逃走に転じた場合どうなるのだろうか…
「神妙になせぇ…」
「いや、お前悪ふざけも大概に…」
「黙れこの下着泥棒っっ!!!」

「んなっ…っ!!?」
「未成年者略取っ!婦女暴行!!…もっと罪状を読み上げてやろうかぃ?この犯罪者っ!!」

周りをかこむ一般市民…女の敵ーなどという声が聞こえてくる。
「土方さん、このままだとこれから街を歩けなくなりやすぜ?観念し手ぇだしなせぇや…」
ひそっと沖田がささやく。
「おっ…おまえなぁ…」
「それに、俺の機嫌コレ以上損ねない方がいいんじゃねぇですかい…?」
「〜〜っっ!?」
しぶしぶに手をだせばガチャリと手錠がはめられて、幅の広い目隠しを回される。
「おっおいっ!?」
「これで、顔わからねぇでしょ?良かったですねぃ?」
「っ…!」

そのまま引き立てられてしばらく歩いた、途中空気が変わって屋内にはいったのがわかった以外はまったくここがどこだかはわからない。
目隠しをはずされて、呟きをもらした。

「どゆこと?」
「こーいうことです。」

「いや、わからないから」

圧迫感のあるくらい部屋…
そこには卑猥な形状を模した用途の明らかな玩具…と、用途などまったく不明の見たこともない物体が多種多用に並んでいた。
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