ブラザーズコンフリクト
□ある日の帰り道
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私は奈々と一緒に放課後まで学校に残っていた。
奈々「月輝〜終わった〜〜?」
『うん。終わったよ〜』
奈々「全くプリントを職員室に運ばなきゃいけないなんて……あたし早く帰りたかったのに。でも月輝が手伝ってくれたおかげで助かったよ〜」
『それなら手伝った甲斐があったよ(笑 それにあの量を一人で運ぶのは辛いしね』
奈々「ほんとだよ!少しの量ならいいけど、あたしの顔が隠れるぐらいの量まであるなんて!」
『あの量は私も驚いたかな。あはは……』
奈々「あ!もうこんな時間になっちゃったの!あたし早く帰って見たいテレビがあるんだよ。ごめん月輝、今日は一緒に帰れないや」
『いいよ別に。それより早く帰ってテレビ見逃さないようにしないとね』
奈々「ほんとごめん!じゃ、また明日ね!バイバ〜イ!」
『バイバイ』
『さてと、私も早く帰ろっと』
鞄を持って教室から出た。
外はもう茜色に染まっていて、わたし以外の生徒は誰一人も残っていないためか学校内は静かだった。
『学校って先生以外の人がいなくなると、こんなにも静かなんだね。昼間と違う場所みたい。ってそんなことよりも早く帰らないと』
玄関に行き外に出て、いつもの帰り道を歩いた。
そしたら偶然、光お兄さんがいた。
よく見ると要お兄さんも光お兄さんと一緒にいるみたいだった。
私は二人の元へ駆け寄った。
『要お兄さーん!光お兄さーん!』
要「あれ、るるちゃん?こんなところで会えるなんて偶然だね」
光「月輝がこんな時間に帰るところなんて珍しいね」
『ちょっと手伝いをしてたから遅くなっちゃって。それよりお兄さんたちも珍しいですね二人一緒に帰るところなんて』
要「さっきそこで、ひーちゃんに偶然会ってね」
光「まあ、それで一緒に帰ることにしたんだよ」
『それでですか。それじゃ私もお兄さん達と一緒に帰ります!といっても帰るところが同じだから当たり前なんですけどね』
要「るるちゃんと一緒に帰れるなんて今日はラッキーだね。ついでだし、手を繋いで帰ろっか?」
『いえ、大丈夫です』
要「冷たいな〜るるちゃん。棗には凄く素直で甘えん坊なのに」
『そんなことありませんよ(多分?』