メカクシティアクターズ
□追想フォレスト
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あのテロ遭遇から何時間が立っただろうか?
私はキサラギさんのお兄さんの手当て……と言うようなほどでもないが一応手当てをしておいた。
とりあえず外傷はないようなので一安心。たぶん初めてのことに遭遇したために疲れてしまったのだろう、心身共に。
お兄さんの手当てを終えた私は丁度バイトから帰って来たセトさんにお兄さんの看病をマリーちゃんと一緒にお願いし、買い物にでた。
買い物っていっても特に頼まれたわけでもなく、とりあえず飲み物でも買ってこようかな程度だった。
『はぁ…あっついよ、全く今日は変なことに遭遇しちゃったな〜』
「ホントに面白いぐらい」
『じっとしてるのぜっんぜん面白くなんかないよ!』
あれは退屈だったし、テロの人が気持ち悪かったし、とりあえず殴っておきたかった。
「でも皆すごい連携だったね。新入りのキサラギさんだったっけ?あの人いい作戦を思いつくんだね!」
『ああ!私も思ったよ!キサラギさんって頭でもいいのかな?』
その頃
モモは…
「ふぇっくしゅん!!」
「キサラギ…風邪でも引いたのか?」
「い、いえ…大丈夫だと思います…?」
「そうか?ならいいんだが。無理はするなよ」
「はい」
と噂をされた人なのであった。
『あのお兄さん起きたかな?大丈夫かな?なんか少し心配になってきたよ』
「それじゃ早くアジトに戻る?」
『そうだね、心配だし戻ろうか』
私はその辺にあった自動販売機で飲み物を買ってからアジトに戻ることにした。
まだまだ暑さが続きそうだな
なんて思いながらも
日差しに照らされながらアジトに向かう。
じりじりと照らされる太陽を睨みつけながらアジトに着いた私はアジトの中に入ってから豪く騒がしい声に耳を傾けていた。
「セットさんだって!朝紹介したばっかでしょ!?」
なんて聞こえる。
『ぶっ……セットさんだって……。キサラギさん違うよ『セト』さんだよ……ぷぷ』
誰もいないところで声に出しながら笑ってしまった。
当然つっこむ人なんて…
「相手もいないのに名前の訂正しながら笑うなんて少し寂しい人に見えるよ」
人じゃなく竜につっこまれた。
『う、うるさいな!』
華麗なつっこみを見せたゼファーの正論に言い返せない私は皆がいそうな部屋に向かって行った。