long〜Timeless

□ずっと幸せだとして、
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意識を取り戻した頃には自分は先程いたカラオケ屋にはおらず、フワフワとした感覚が背中にあって、ベッドの上で寝ているんだという事を理解する。


「うぅ…頭痛い…。」


私はフラフラしながらも、なんとか立ち上がり、寝室を出る。




「あ、おはよう」

なんとも爽やかな笑みである。

いっそのこと、ガムのCMに出て「息スッキリ〜」とかなんとかやってほしいくらいだ。



「……なんで盛ったんですか」


「ん?そんなの決まってるじゃないか。未来の寝顔が見たかったからだよ」


「……んなもん毎日見てるじゃないですか」



「まぁ、いいじゃん。減るもんじゃないし。」


…危なすぎるだろ、こいつの思考回路


「あ、シャワー浴びておいで。そしたら、来良の制服に着替えてご飯作ってね。」



………。


「勝手すぎる(はいはい、わかりましたよ)」


「実際の発言と思考が逆になってるよ」


「わざとです」







――――――――




「まったく勝手すぎるんだっつーの」

そういう所がいいって言う説もあったりなかったり。


…いや、ないな。うん。



朝ごはん抜きにしてやろうと思ったが、私はしっかり臨也さんのために栄養バランスの整った食事(野菜メイン)を提供してあげたわけで。


臨也さんの笑顔(ただし貼り付けたような胡散臭い笑顔)に見送られ、私は只今登校中である。




前方に見覚えのある後ろ姿を発見


――――竜ヶ峰帝人くんだ…


話しかけてみようかな…。




私はちょんちょん、と竜ヶ峰帝人くんの肩を指でつついて、



「おはよう、竜ヶ峰帝人くん」


「うわっ!?


………あ、えっと…昨日のー…」


「折原未来。よろしく」


そんなに驚かなくてもいいんだけどなー…



「あっ、ごめん、折原さん。

竜ヶ峰帝人です。こちらこそよろしく」


「昨日うちの従兄も言ってたけど、私、今日からここに通うことになってて…。一緒に行ってもいいかな?」


「あ、全然いいよ!」


おっしゃ、友達フラグ再建完了!


ってか、竜ヶ峰帝人くんのことなんて呼べばいいのかな…?



友達になる予定だから、呼び捨てでもいいかな…。


あっちの世界ではフツーに呼び捨てだったし…。


「えっと…、帝人って呼んでいいかな?」



「え!?あ、全然いいよ!うん!」



あ、ちょっと驚かせてしまった…。


だがしかし、これでただのフラグからちゃんとした友達へまた再び一歩近づいた。



「っていうか、どうしてまた入学式の翌日から転校なの?」


「あー…えっと、うん…色々あって…。私も良くわかんないんだけど、うちの方で手続きに不備があったんだと思う…。だから、転校っていうか、編入扱い、みたいな…。」


自分でも苦し紛れの嘘だというのがよくわかる。


それでも、帝人はあまり聞かない方がいい話だと察したのか、それ以上突っ込むことはなかった。



「あ、職員室ってどこかわかる?」


「えーっとね、あそこ曲がって奥に行くとあるよ」


昇降口に着いた私達。

まず、職員室に行かなきゃいけないことを思い出し、そこで帝人とわかれた。
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