罪を背負った翼
□第1話
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「みんな―――……」
豚の帽子亭の前で一人の少女が呟いた。
「……ごめんなさい」
そして豚の帽子亭の中へと入って行った。
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「いらっしゃ……」
メリオダスは一瞬固まった。
「クロエ!?」
『久しぶりですね、団長』
クロエは苦笑いしながら言った。
「えっ!?クロエって〈七つの大罪〉のですか!?」
エリザベスが駆け寄る。
今は客はいないらしい。
『えっと、貴女がエリザベス様……?』
「どうして知っているんですか?」
『……手配書です』
苦笑いしながら首を傾げて言う。
「久しぶりだな♪」
『バン!……なんでエプロンを?』
「バンにはここの料理を担当してもらってるんだ」
『わぁ!バンの料理楽しみですね!』
「金払えよ♪」
『えっ!?これから仲間になるのにお金払わなければいけないんですか!?』
「仲間になってくれるんですか!?」
『はい!その為に『豚の帽子亭』探し回ったんですよ〜?』
「ただいま〜」
外でディアンヌの声がした。
『ディアンヌ!』
クロエは笑顔で外へ飛び出した。
「クロエ!!会えて嬉しいよ〜!!」
『く、苦し……』
ディアンヌはギュッと私を握り潰……抱き締めた。
「ディアンヌ下ろしてやれよ」
「は〜い」
メリオダスが声をかけるとそっと下ろしてくれた。
『あ、キングも居たんですね』
「何その言い方」
『ごめんなさい』
クロエは笑いながら言う。
『これからよろしくお願いします!』
私が言うとみんなそれぞれの返事をして頷いた。