罪を背負った翼
□第3話
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「父親!?」
「でも、さっき殺すって……」
「それは、クロエを騙しているのです」
静かに首をふって言う。
「村を壊滅させた後、あの子はショックで記憶をなくしたのです」
「!……そんなっ……!!」
「それをよく思って聖騎士たちはあの子を利用したのです……
私は、どうにかしてあの子を救えないかと聖騎士になりました……
しかし、私にはどうすることもできなかった……」
グッと手を握り締める。
「あの子はとても苦しんでいるんです!それを救えるのは〈七つの大罪〉であるあなた方だけなのです!」
「……何か方法はあるのか」
「団長!?……もしかしたらワナかもしれないよ!?」
真剣にクロエの父親の話を聞くメリオダスにキングは戸惑う。
「ワナではありません!」
「なんの根拠も無しに……」
「信じよう」
「団長!?」
「……あいつは大切な仲間だ、例えワナだとしても助けられるなら助ける」
「……団長…」
「私も……!メリオダス様の意見に賛成です!」
「エリザベスさままで!」
「仲間は一人でも多い方がいいってな♪」
「……ボクも!クロエに、本当の事聞きたい…!」
みんなの気迫に圧倒されたキングはため息をついた。
「……ディアンヌが言うならしょうがない…今回だけだからね、おじさん!」
「ありがとうございます!!!」
涙を溜めて喜んだ。