過去と今と
□第3話
1ページ/3ページ
「あーあ」
「いいのかよ大地、貴重な部員だろ
ていうかチーム≠ニかって徐々になってくモンだろォ」
「わかってる!……が!!」
「おい、ちょっとどけ!!」
「あたっ、何すんだよっ、今おれが話して」
「主将!!すみませんでした!!
部活に参「おれが先に話し「うるせえっ」
外からは日向と影山の口喧嘩が聞こえる。
『あれじゃ、徐々にっていうか、一生チーム≠ノなれないっスよね……』
星那はあきれ顔で言った。
「あんな状態で練習になるか。
入部を拒否するわけじゃない、でも反省はしてもらう」
「すみませんでして!!
コイツともちゃんと協力します!
部活に参加させて下さい!!」
「本音は?」
大地は扉を少し開けて顔をのぞかせる。
「…試合で…今のコイツと協力するくらいなら
レシーブもトスもスパイクも全部俺一人でやればいいのにって思います」
「何言ってんのお前ェ!?」
『バカ正直っスね……』
「はっはっは!何で本当に言っちゃうんだよ本音を!
良いと思うよそういうの!
……でもさ、
ボールを落としてはダメ
持ってもダメ
一人が続けて二度触るのもダメ
…っていうバレーボールでどうやって一人で戦うの?」
そう言うと大地は笑みを浮かべて扉をピシャリと閉めた。