過去と今と

□第5話
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「「ふあ〜あ」」


菅原と田中が仲良く揃ってあくびをした。


「眠そうだなお前ら」


二人はギクッと肩を震わせる。


「えっそお!?勉強のしすぎかなァ〜?」

「おっ俺も勉強っ」

(お前に限ってソレはないだろ!)

「エ゙ッ」

『大地さーん。この支柱ってこっちでいいんスか〜?』

「ああ、たの……む゙!?」


大地は目が飛び出そうな勢いで星那を見た。
それにつられて菅原と田中もそっちを見た。


「「!?!?!?」」

「ま、マジで!?」

『?』


その目の先には、身長の二倍もある支柱を一人で軽々と担ぐ少女の姿が。


『……なんスか。そんなに驚いて…』


星那はジトッと三人を見る。


「い、いや…その。なんだ……」

「あれだ!スゲェな!力持ちだな!」

「(ストレートに言うんじゃない!)」


『いや。別にストレートに言ってくれていいんスけど……』


星那は苦笑いした。


『いや!別に筋肉ムキムキなワケじゃないっスよ!?』


星那は慌てて言う。が、その拍子に支柱がブゥンッと三人の目の前を掠めた。


「「「…………直ぐに置いてこい!!」」」


しばらく固まっていた三人がハッとして凄い形相言った。


『は、ハイッ!!!』


星那は支柱を持って走った。


「……スゲェな」


田中は青ざめた顔で呟いた。



「霜月の事で話が逸れたが…」


大地は咳払いをした。


「今日から入部の一年紹介するよ」


星那も慌ててこちらに来る。


「宜しくお願いしまぁーす」


『「「!!」」』


三人は目を見開いた。
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