Stage @

□プロローグ
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留衣『わぁ!遠藤さん、いらっしゃ〜い〜』


とある繁華街のお店。青のドレスに身を纏い、元気いっぱい笑顔の女性。



そんな彼女は 留衣 25歳、夜の蝶である。



綺麗な見た目からは 一見 大人しそうに見えるが、留衣は実に素晴らしい脳の持ち主であった。



元気が取り柄を武器に今日まで必死に生きてきた 普通の女の子である。



そして、留衣の その向かいには、落ち着きのある男性。



遠藤「今日も元気だな」



留衣『残念ながら 元気しか取り柄がないもんで?』



(自分で言ってて寂しくなってきた……)



心でそんな風に思えば留衣の後ろからはどんより雲が浮かび上がり 少しの溜息が洩れる。



そんな 留衣の姿に遠藤は 少し困ったような表情で留衣を見ればゆっくりと口を開いた。


遠藤「そんな事はない!留衣の笑顔は人を幸せにする力がある。現に俺がその一人だからな」



遠藤の大人な対応が入れば、留衣は みるみる顔に晴れ間が浮かびあがると笑顔を見せる。



実に単純な心の持ち主だ。



留衣『あぁ!ずる〜!その殺し文句!!』



留衣が、機嫌を取り戻せば「あははは」とイタズラに笑った遠藤は、娘を見るような暖かい眼差しを向けていた。



いつも紳士的な遠藤は、不思議な魅力を持つ人で お客様の中でも 一番に留衣に良くしてくれる人だった。



『乾杯──!!』



いつものようにお酒を楽しむ二人。



だが、この日の出来事がキッカケとなり 全ての運命を巻き込み変わっていく事を留衣は この時はまだ知らない……
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