Stage @
□始まり・・・・
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そんな緊張感のない留衣に、罰が当たったのか・・・・突然声をかけられる。
???「おいっ!!」
だが、知り合いも居るはずもないこの場で まさか自分に話しかけられているとは思わない留衣は、華麗にスルーし、真っ直ぐ歩き続けていた。
???「てめぇ!聞こえねえのか!」
二度目に声を掛けられた事でやっと足を止めて首を傾げる留衣。
留衣『え?あたし?』
不逞浪士『お前!変わってる顔に、頭してやがんな!』
留衣『 ぇ・・・・変わってる顔・・・・??』
ものすごく失礼な事を言われた留衣は、最大限に頬を膨らませた。
( 失礼だ〜#`皿´) ムキーーーー!!親に言え〜!親に!!!)
不逞浪士「 変わってる奴は、売り飛ばしたら、ちぃとは 高く売れるかもしれねえな!」
留衣『う・・・う、売り飛ばす?』
いきなり、絡まれる留衣は悪運の持ち主なのか・・・・
そのような運命なのか・・・・。
(いきなり死ぬの?売られるの?)
《死》という言葉が留衣の頭をよぎる。
せっかくタイムスリップしたと言うのに、すぐに死んでしまうかを考えると、留衣の頭の中にはある事が過った。
留衣『死ぬ前に、一度だけでも、総司君に会いたかった〜‼ ついでに甘味も食べたかったぁぁ────』
思った気持ちを声を大にして叫んでいた。 そんな留衣を見て浪士達も一瞬あ然とする。
不逞浪士「・・・・・・・・・・・・・・・・」
だが、留衣がそんな事を言って 一瞬の間は出来たのだが、どうやら諦めてくれる気はなさそうだ。
不逞浪士「何を言ってるんだ?こいつ! 命乞いなのかは知らねえが!お前は今から売り飛ばされるんだよ!」
留衣『やだぁぁぁ─ッッッ‼ 』
必死にもがくも所詮、男と女の力では全く歯が立たない。ギッと睨んでは見るものの 余計にその顔が彼等を煽ってしまうのだろう。
不逞浪士「 よく見たら上玉じゃねえか〜 先に楽しませてもらうか?」
《ぞくっ》
そんな言葉の先を考えてしまえば、背筋が凍りついた。
留衣『総司君とじゃなきゃ嫌だ・・・・』
消えそうな声で小さく反論するが、どうやら男達は もう、留衣を見過ごす気はないらしい。
不逞浪士「 ごちゃごちゃうるせえ!!!来い!」
留衣は、無理矢理に浪士達に手を引かれ もがきながらも反抗するのだが 抵抗出来るわけもなく 腕を強く掴まれた。
留衣『 やだぁぁぁ!離してぇ!!!』
ダメだ・・・・連れてかれる・・・
誰か助けて・・・・・・・・
目をつぶったその時・・・・
???「 嫌がっている。その手を離せ!」
(え?)
聞き覚えのある声の方へと視線を移した。