Stage @
□見つけた。
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(ここでは、本当に一人なんだね。 あたしはこれからどうすれば・・・・)
現状を突きつけられた留衣は不安を隠せなかった。
だがそんな気持ちは知らずに、幹部二人は屯所へ向かって歩きだす。
二人の言い付けに黙って後ろをついて行く事しか出来ない留衣。
それぞれお互いの思いを、そして相手の心を探るように 歩く三人は誰も口を開くことはなかった。
屯所が見えてきたその時、最初に口を開いたのは斎藤だった。
斎「副長も悪いようにはしないであろう」
留衣『・・・・えっ?』
そんな発言に驚いて肩を揺らせば、斎藤は優しい口調で続きを付け足す。
斎「先程から顔色が悪いように見えるが・・・・あらかた総司の発言を気にしてるのではないか?」
屯所に入る前に留衣を安心させてくれるように言ってくれたのだろう。
そんな優しい斎藤に留衣は、笑みを浮かべれば返事を返した。
留衣『大丈夫ですよ。本当にありがとうございます/// 』
不安な自分を誤魔化すように、にっこりと微笑めば、改めてお礼を告げる留衣。
斎「ならいいが 」
斎藤の頬は少しだけ赤く染まり 小さく呟く。
そんな二人の様子に口を挟む事なく総司は黙って見つめていた。