Stage @
□勘違い。
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そして屯所を出てから二人は、最初に斎藤、総司と会った呉服屋を目指す。
周りがよっぽど珍しいのか・・・・留衣は 辺りをキョロキョロと見渡していた。
(屯所に来る道は 周りを見る余裕なかったけど、すごい!!! 本当〜すご〜い!!)
高層ビルが並び、車が走り、電車が走り、人混みだらけの自分の世界と、ここにある風景は何もかもが全く違う世界だった。
時代劇のセットですら、こんなに忠実に再現はしていないだろう。おまけに、隣には泣く子も黙る鬼の副長。
しかも イケメンと言う豪華特典付き。
なんて贅沢なシチュエーションなんだろうか。
(なんか隣に居るトッシーに 無性にイタズラしたくなってきた。)
なんで、留衣の脳内がそうなるかは分からないが・・・・興奮が高まったのか 何かしたくて 仕方ない様子で何か企む怪しい顔をしている。
(あ!土方さんを茶化す総司君の気持ちがわかったかもぉ〜 ////)
そんな心を見透かすのか、はたまた偶然なのか 土方は口を開く。
土「 お前まだなんか隠してねえか?」
《びくっ‼ 》
あからさまに肩を揺らす留衣・・・・
(今 悪戯しようとしてました・・・・)
なんて言えるわけがない・・・・
留衣『確かこの辺りに見覚えが?』
留衣はなんとなく自分の脳内が見透かされた気がして土方の顔が直視 出来なかった。
土「 おい!!聞いてんのか!?」
土方にそう言われ目を泳がせていると目線の先には見覚えがある一軒の屋敷。
留衣『 ああ〜っ!!屋敷ぃぃぃ────あったぁぁぁぁ!』
留衣は 声を張り上げた。
土「うるせええぇぇぇ!!!」
(ひぃぃぃぃ、怖い・・・・(;o;) でも土方さんのがうるさいよ?)
明らかに土方の声のほうが大きい事に気付いた留衣は‥
留衣『土方さんの方がうるさいですけど』
土「・・・・あ゛ぁ゛? 」
事実は圧力に押しつぶされる。
(圧力やめてぇ───!!!)
・・・・・・・・・・・・。
少し落ち込む留衣を余所に土方が口を開いた。
土「総司と何話してやがった」
(突然、何?いつだろう・・・・)
留衣『初日の時ですか?』
土「 ああ、そうだ」
留衣『間者だよね?とか、斬るよ?とか・・・・遠藤さんて誰?とかですよ?』
土「 遠藤・・・・?お前にとって、どんな奴なんだ?」
『あぁ!近藤さんに似てて‥‥』と総司にしたように土方にも同じ説明をする。
だが留衣は一度説明をしている事に気づけば土方を軽く睨み真っ黒な笑顔を浮かべた。
遠藤『あたし ちゃんと、広間で説明しましたよね??話ちゃんと聞いてましたか?』
土「 そういう意味じゃねえ!あぁ!もういい。」
(一瞬 言い方が総司かと思ったじゃねえか!面倒なのはごめんだ。)
土方が留衣に何かを諦めた瞬間だった・・・・。