Stage @

□幸せな時間
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留衣が来てから早くも一月がたとうとしていた。

留衣『総司くん?』

留衣は、総司の部屋の前に居た。

留衣『総司君居る??入るね!』

返事も聞かずに既に部屋に居る留衣。

沖「返事してないよね?」


留衣『え?そうだっけ?』

とぼけて見せるが・・・・総司は見逃してはくれなかった。

沖「よっぽど斬られ『ごめんなさい』・・・・」

留衣と総司は、お互いに時間が空けばこのように過ごしていた。

恋愛には発展しないものの、二人は周りから見ても とても仲が良かった。

それには幹部達もびっくりだった。

それは近藤にしか懐かない総司をよく知っているからだった。

仲がいいとは言っても 総司の中では、ある一つの不満があった、



沖「で?今日は、どうしたの?」


留衣『あのさぁ〜 お散歩いきたい』


沖「留衣ちゃんは、土方さんの小姓でしょ?土方さんに連れてってもらったら?」


留衣『えぇぇぇぇ!(´Д` ) 』

嫌味をたっぷり含んで留衣に返す。

総司自身、留衣は悪くないのは分かっているのだが・・・・

留衣にしか当たる所がないので ワザと当たる辺りがなんとも総司なのである。


実際、留衣には心を開いているのだが 総司は 留衣が土方の小姓と言うことが気に入らなかった。


まるで気に入ったオモチャを横取りされた気分だったのであろう。


(僕の小姓なら良かったのに・・・・)


なんて思う総司は、恋愛感情と言うよりも 自分の小姓ならもっと留衣で遊べる!位の認識なのだと 自分でも自分の気持ちに気付かなかった。


どうしても土方の小姓に納得のいかない総司は、留衣が、小姓が決まった次の日に、土方に自分の小姓にしようと抗議をしに土方の部屋に行ったのである。


だが、気配に敏感な総司は、留衣が廊下に居る事が分かったので気持ちは伝えずに土方を冷やかすだけで 部屋を後にした。


沖「なんなら土方さんに僕から『土方さんの小姓て言っても、表向きだよ・・・・・・。』・・・・」


総司が話す途中で留衣は、横槍をいれる。


沖「表向き???どういうこと?」

留衣は、はぁ〜とため息をつくと 総司の隣にチョコンと座った。


留衣『 いつも察しがいい総司君なら気付いてるのかな〜って思ったのに〜。隊士達に言わない?』


沖「 留衣ちゃんは、僕を誰だと思ってるの?」


留衣『悪魔の大王!沖田大明神様』ボソッ・・・・


《・・・・カチャ・・・・》


刀───っ‼

留衣『あ────ッッッ!嘘嘘嘘!刀はずるいよ?』


…..Σヾ(;☆ω☆)ノギャアアーー!!


慌てふためく留衣を見て満足したのか、刀を鞘に戻すと・・・・

(君は、一体・・・・僕を何だと思ってるわけ?察しがいいのは当たってるけど・・・・土方さんの小姓になった理由が全然分からないんだけど? 僕としたことがなんでだろうね?)


総司は、複雑な気持ちになりながら留衣を見ていた。
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