Stage @
□見知らぬ場所・・・・
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だが、さっき転んだ傷が微妙に痛い。
薄っすらと血が滲む足・・・・
チクチクっと痛む傷・・・・
やけにリアルな感覚で、全身から血の気が引いていくのが、自分でも分かった。
遠藤は、真剣な表情を浮かべれば口を開く。
遠藤「見せたいんだ。その後は 君が選んでくれたらいい」
留衣『はっ?・・・・何を?』
溢れ出す感情が止まらなかった。
留衣『ちょ!!! さっきから・・・・ 何言ってるか わかんないよ!!』
ここまで来てしまえば冷静に対応するなんて事は無理で、何が起きているのかも、返ってくる言葉の意味すら理解出来ずに 何が何だか分からなくて 頭の中が、メチャクチャだった。
留衣『左脳が痛い!!』
どの辺りが左脳なのかは微妙だが 一気に不可解な事が起これば 留衣は パニック状態だったのだろう。
遠藤「まぁ、落ちついてく・・・・・・・・『この状況が、落ちつける訳ないッ! 』
遠藤の発言の途中で遮るように言葉を叫べば、留衣は先程から我慢していた涙が、ゆっくりゆっくりと姿を現し視界が滲んでいった。
遠藤は、長いため息をつくと、優しい笑顔で、それはそれは子供を慰めるように留衣の頭を撫でた。
遠藤「怖がらせるような真似してすまなかった。少し落ちついて聞いて欲しいんだ。俺と一緒に中に着いてきてはくれないか? 悪いようにはしないから・・・頼む・・・・留衣 」
(あぁ〜 もう。 かぶる、かぶる!近藤さんとかぶるよぉ〜!!!)
遠藤からは、ひしひしと 断れないオーラが全開に出ているのだ。
留衣は、何かが吹っ切れたように、無気力に頷いた。
留衣『・・・・・分かった』
自分に何が起こってるのかも分からなかったが、留衣は大人しく遠藤について行く事を決めた。
なんか、きっと事情があるのだろうけど・・・・・・・・
夢なら覚めてよ・・・・
何度もそう思った。