Stage @
□嘘でしょ?
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そして、二人は屋敷の中へ足を進めれば もう何年も人が住んでいないような所だった。
お化け屋敷が、可愛いとさえ思ってしまうほど この屋敷からは、何か不気味な雰囲気が漂ってくる。
玄関を抜けると廊下があった。
遠藤「靴は履いたままでも大丈夫だからな!!」
留衣『・・・・うん』
(て、こんな場所で、わざわざ脱ぐかぁー!!!なんか変なもん落ちてるかもじゃん?)
【そこ?】
思わず突っ込みたくなる留衣の心の中。
遠藤も遠藤だが、留衣も何処かずれている気がする。
靴を履いたままゆっくり進んで行けば、その場には二人の歩く足音が、ギシギシと音を立てていた。
(叫んでいい? まぢで怖すぎる)
《ミシ・・・ミシ・・・・ズボッッ!》
留衣『ぐぎゃあ────ぁぁぁっっっ!』
遠藤「どうした!!!!??? 」
留衣の叫び声に慌てて駆け寄る遠藤。 留衣の足が腐った床にはまったのだ。
遠藤は、その光景を確認すると、無言でまた足を進めた。
何故か この場面にたまらなくなった留衣は思わず言い訳じみた事を呟く。
留衣『あれ?こんな所に落とし穴が?』
遠藤「行くぞ」
(スルーいくない)
遠藤の完全なボケ殺しである。
せめて、少しでも触れてさえくれれば 救われた傷もあっただろうに・・・・火傷確定な留衣がそこにいた。
そして、そのまま足を自力で抜くと 何やら広間のような所へ来た遠藤と留衣
広間に入ろうとすると・・・・
《スッ────ッッ》
留衣の前をすごい勢いで何かが横切っていった。
留衣『うあゎあいぃうがぁぁぁぁ どぅおぅぎゃ〜〜〜ぁ!』
声にならない声がでた。
(もう、何とでも言ってください)
恐怖過ぎるこの状態で、言い訳する気もなくなった留衣は、もはや開き直っていた。
遠藤 「猫だな。ここを、住処にでもしてるんだろう」
そう言われて、よく見れば真っ黒な猫が玄関の方へ走り去っていったのだ。
留衣『心臓から口が出そうです』
まさかの逆である。
遠藤「わははははっ。留衣は、実に愉快だなぁ!」
(今日は屋敷で一曲歌いますか?)
《 サザエさんは、愉快だなぁ〜♪》
すいません。
この状況で私 全く笑えません・・・・