Stage @
□嘘でしょ?
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(・・・・でも新選組って)
留衣『なんで新選組は新選組でも、遠藤さんが話すのは薄桜鬼の世界の総司君と近藤さんなの?』
素朴な疑問を試みた留衣だったのだが・・・・
遠藤「・・・・・・・・・・・」
遠藤からの言葉を待ち息を呑む留衣。
静まり返った広間の奥には一枚の掛け軸があった。その掛け軸に視線を預けた遠藤は ゆっくり口を開く。
遠藤『この掛け軸には ある秘密があってな?』
(うん、そこは把握した。 あたしの質問はスルーですね?)
遠藤「秘密というより伝説と言うか?いや言い伝えというか?・・・秘密に近いと言うべきか・・・・謎ときの方が・・・・いや秘密が正しいのか・・・・・『そこの言い方は!どっちでもいいです! それで続きは、なに?』・・・・・・・・」
少し呆れたように突っ込みをいれる留衣。
遠藤『ああ!留衣の言う通りだな!言い方は、どっちでも良かったな!すまんすまん!俺も少し気が動転してるんだ』
何でも、この掛け軸には言い伝えがあるらしく・・・・
【・・・・に・・・・れし・・・・・・・・なる・・・・】
遠藤「と記されていてな」
もう、遠藤が 完全に近藤にしか見えない留衣。
留衣『・・・・に・・・・れし・・・・・・・・なる・・・・??』
(て、文字全部見えてないじゃん!!読めない漢字を抜かした新聞みたいに!)
「ああ」
留衣『え?読めないよ?大事な家宝じゃないの?これ・・・・』
遠藤「すまんな」
ギャッ!!Σ(`д´/;)/
留衣『あ・・・・もう、大丈夫だから、謝らないでください』
遠藤が いい人過ぎてなのか、何故か謝られると留衣が罪悪感に襲われるのだ。
(でも、あたしは何をするためにここに来たんだろ?遠藤さんが見せたいものって・・・・これの事?)
そんな疑問が脳裏を過れば 少しだけ真相めいた言葉が留衣の耳に入って来た。
遠藤「これは《この世とあちら》を繋ぐものなんだ。詳しくは、まだ何も・・・ただ・・・・」
留衣『でも?あたしの待ち受けの総司君と掛け軸とか入り口とか・・・・なんか関係あるんですが?』
遠藤は真顔で言った。
遠藤「携帯は、からかっただけだ」
留衣『・・・・・・・・・・・・』
(ひやかしかーーーい!!)
冗談に聞こえない冗談を言うのは総司だけにしてもらいたい。
と、考えてる時だった・・・・
掛け軸が突然光りだしたのだ。
遠藤「・・・・携帯・・・・光・・・・繋ぐ・・・・掛け軸・・の為に・・・するがいい・・・」
留衣『・・・・え?何?今、何か言った? 聞き取れない・・・・よ・・・・?』
すごい光が放たれると、留衣は あまりの眩しさに目を瞑った。
遠藤が何を話したのかも、端々しか聞き取れない中、掛け軸はものすごい光を放てば留衣を吸いこんで行く。
・・・・・・・・・・・・
遠藤「本当にこれで良かったのか・・・・?」
そう呟く遠藤の後ろにはもう一つの影・・・・
???「ああ、選ぶのはあいつだ・・・」