Stage @
□始まり・・・・
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不安すぎる留衣は また お腹の底から声を張り上げる。
留衣『遠藤さ───ん!!』
もう一度名前を呼ぶが返事がない。ここには、誰もいないようだ。
先程から 某ドラクエのような変な1人遊びを繰り返す留衣・・・・。
留衣『 あぁ─ッッ! 悩んでも仕方ない!!』
また声に出せば、自分を奮い立たせ励まし握り拳を作った。
留衣『まずは屋敷を探索する!!! 』
広間から出ると幾つかの部屋があった。
留衣『こんにちは〜!誰か居ますか〜?』
恐る恐る聞いてみるが、返事が返って来る気配もない。
『ここには・・・・誰も・・・・(やかましい!!)』
(´・_・`)しょぼ〜ん。
自分にツッコミ 自分で悲しくなる留衣。
だが自分の中の危険のシグナルが確実に点滅する。
留衣『あぁ!! お腹すいた。本当 お腹すいた・・・・』
それもそのはず、二日酔いだった留衣は、朝から何も食べていなく、遠藤とのディナーを心底 楽しみにしていた。
何度も腹の虫からも警告音が鳴り響く。
《 ぐうぅぅぅ〜!!》
留衣『なんか食べなくちゃ!腹が減っては なんとやらだ!』
屋敷の中を幾ら探しても食べるものなどはなかった。
だが、一つの部屋に入ってみると着替えがたくさん並んでいた。
留衣は、目を見開き 足早に着替えに近付いた。
留衣『何これ!!!一着位なら、借りてもいいよね?』
そこには、衣装部屋と言わんばかりの着替えが置いてあったのだ。
《 選んでくれ 》と言わんばかりに・・・・
留衣が、ニヤニヤして まず 手にとったのは忍者コスだった。
留衣『ダメだよね、これは・・・・床下歩く時用だもんね? 』
いつか、着る気満々の留衣。
留衣『あぅぅ・・・・無難に・・・・着物かぁ・・・・』
着物しか選択権のない雰囲気に無償にガックリする留衣・・・・。
草履も見つけたので手に取ったのだが、これがまた ものすごくボロボロなのだ・・・・。
留衣『 これ・・・・本当に履くの?』
(´-ω-`)
あまりのボロボロさに ちょっと、落ち込む留衣。
そして外に出る為に、いざ着物を着てみようとするが 着方が分からない。
留衣『 もぉ、こうなりゃ見よう見まねだ!』
そう思うと自分の服をバサッと、脱ぎ捨て着物に手を通す。
普段、着物なら何度もお店で着ていた留衣だったが、自分一人で着るとなると着方がイマイチだった。
だが、今はそんな事を言ってる場合ではない。
人は窮地に立たされると底知れないパワーがみなぎるのかもしれない。
眉間に皺を寄せ、唇を尖らせながらも 手際よく着物を着ていく留衣。
留衣『 よし!何とか形にはなった〜!』
着物に着替えを済ませれば 袖を持ってくるくる回ってみる。
帯??結べたか?って?
帯はリボン結びの親戚結びをしていた。
見よう見まねの留衣の着替えは、かろうじてだが形になった。