Stage @

□未来から来た者・・・・。
2ページ/6ページ

土「 何か証拠付ける事はあるのか?」



すると 平助が突然手を上げた・・・・。



平「 あ!俺、さっき迎えに行った時に名前呼ばれたんだよ!!教えてないのに・・・・平助君てさ・・・・」




(平助君・・・・ナイスッッッ‼)



留衣は心でガッツポーズを決めた。まさかの味方が現れたのだ。ナイスフォローをしてもらえるなど想像もしてなかった。



だが・・・・これで納得してもらえる程 簡単な問題でもなかったようで すかさず土方は声を荒げた。




土「平助!!何でお前が答えてるんだ!!!」



土方に、そう言われてしまえば なんだかバツの悪そうな平助。



助けたつもりが、怒られる始末・・・・。



山南は、そんな二人のやりとりを見て、ゆっくりと口を開いた。



山「 私達は名の通った新選組です。名前位は調べれば容易い事ではないでしょうか?」




「「「確かに・・・・」」」



さすが山南である。説得力がありすぎるのだ。



留衣は考える。



自分が未来から来たのだと、確実に信じてもらえる事はないのか・・・・。




( 証拠・・・・証拠・・・・証拠・・・・)




何やら着物の袖を漁り出す留衣。



( あった・・・!!)



留衣は携帯を手に取ると、少し安堵の表情を浮かべた。



《貴重品はお手元に・・・・》



そんな現代でよく聞くキャッチコピーが思わぬ所で役に立つ瞬間だった。




留衣『これは携帯電話と言って、遠く離れた人と話せる道具なんです。他にも写真を撮ったり、音楽を聴いたり、文を送ったり、すごく便利な物なんです !!』




実際に電話を掛けて説明したいが生憎、相手も居なければ 江戸時代には電波などはない。



そう思った留衣は、試しに音楽をかけてみたのだ。




《♪♪♪────♪♪♪〜》




原「 なんだなんだ!どっから聞こえてるんだ?」




平「 すげえぇぇぇ!」




斎「この中で歌い手が歌っていると言うのか?」



みんなそれぞれに興味津々の模様。



珍しい物と分かれば、山南がいち早く飛びついてくれたのだ。



山「 留衣君、少し見せてもらってもよろしいいですか?」




留衣『 大丈夫ですよ!ただタッチパネルだから・・・』




「 た・・・・たち・・・・ぱ?? 」




留衣『 ん〜と。指に反応して操作するんで・・・・お手柔らかに触って頂けますか?じゃないと壊れたり、割れたりしちゃうんです』



聞いた事のない横文字に困惑顔の山南に説明すると、iPhoneを手渡した。




山「とにかく優しくですね?」




留衣『はい・・・優しく柔らかくでお願いします/// 』




(・・・・・・・・///)




山南は、おぼつかない手付きで横にして見たり、そっと触ってみたり、撫でてみたり、透かしてみたり・・・・優しく優しく壊れないように扱ってくれた・・・・・・・


興味津々で・・・・iPhoneを・・・・




その横から幹部達も、興味津々に覗いていた。




(山南さんの、iPhone姿!貴重だよね!!)



みんなが子供のようでなんだか微笑ましい光景だった。



そんな光景がしばらく続くと殺気だらけだった部屋の空気は、少し和みに変わっていった。



この時代には、それ位 携帯は珍しかったのだろう。




(少しは信じてくれたかな?)





少しの余裕が見えた時、爆弾が投下された。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ