Stage @

□勘違い。
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留衣『・・・・・・・・・・・・・・・辛ッッッッッッッッッ!!!!』



人の食べる物だとは思えない味付けに、思わず声にでた。





留衣『このおひたし・・・・醤油の味しかしない・・・・(;_;) 』




誰が相手でもなく、食事相手に独り言をつぶやく留衣は、実に奇妙な姿である。




醤油にビタビタに浸かったおひたしに 涙が浮かんでくる。



想像を絶する辛さだった。



この醤油漬けおひたしは、薄桜鬼では有名な総司の《おひたし》である。



味付けは大量の醤油に、ただ浸している 一見シンプルである おひたし・・・・。




留衣『醤油漬けは、総司君が作ったんだんだろうなぁ。しかし辛い・・・・舌が麻痺してきたよ・・・・本物の破壊力スゴすぎるぅ・・・・・・・・ぐあああぁぁぁぁ・・・・』




本物は 破壊力がすごく留衣の舌は完全に麻痺しているらしい。



眉を潜め 涙目になりながらもご飯を掻き込み、醤油漬けを錠剤の薬のように流し込む。




留衣「・・・ゔっっ・・・んっぅぐあ・・・」




だが、ご飯は水分のようには行かず、また お浸しも錠剤のようには行かず 喉に詰まり、もがき苦しむ留衣。




(・・・・し、死ぬぅ・・・・す・・・・・水分を・・・・・)




その時、スゥ〜っと、目の前にお茶が差し出された。



お茶を差し出す手と、そのお茶からは、五光が差し込んでいる。



《神様ぁぁぁぁ〜〜》




お茶を飲むと喉に詰まった異物はゆっくり下に流れていった。



お茶は留衣を だんたんと回復させて行く。



留衣『ぷはぁ〜!助かったぁ(´Д` ) 』



涙目になりながら、上を見上げると そこには斎藤の姿があった。




斎「 一人で何を遊んでいるのだ」



(え?・・・遊んでるように見えた?)



しばらく無言で斎藤を見ていると、おもむろに口を開いた。



斎「無理をしなくとも良い。その浸しは辛過ぎる。塩分の取りすぎは健康を損ねるからな」




(えぇぇぇ!は、はじめくん?最初から知ってたの? 一口食べる前に教えてよ・・・・(´-ω-`))




留衣は 素朴な疑問を投げかけてみる。




留衣『一君??いつからそこに居たんですか?』




斎「総司が留衣を起こしに声をかけたあたりだ。」




(序盤からだね?)



・・・・・・・・・・・(;o;)(;o;)(;o;)




斎「食事が終わったら、副長がお呼びだ」



留衣『あ・・・はい。わかりました』




斎藤は不思議そうに留衣の手を眺めていた。



斎「その手に光るものはなんだ? 」




(指輪・・・・??)





斎藤は、留衣が付ける指輪が気になっていた。




留衣『 あっ・・・・!これ指輪って言うんです。』



斎「ゆびわ・・・・か。」




留衣『特別な相手と交換したり、同じものをお揃いで付けたり、互いへの誓い!みたいな意味の指輪もあるけど、あたしのはファッション的な・・・・?』



斎「・・・ふぁ?ふぁし・・・」



(キャ・・・・//// もっと横文字を言わせたくなるのは私だけなんだろうか・・・・)




留衣が 新しい発見を見つけた瞬間だった。



留衣『 ん〜!ファッションは 粋な演出ってとこでしょうか?』



斎「なるほど、粋な演出で身につけているのだな」



当たり前に使ってた横文字もいざ説明すると迷ってしまう・・・・。



(指輪って・・・・いつから日本に伝わったんだっけ?)




斎「 副長をお待たせするのは、気が引ける、早く支度するがよい。お膳は そのまま置いて行ってかまわない」



留衣『あ!すいません』



残りのお茶を飲み干しながら(明らかに一君が質問してきたよね?)と、心の中で思う留衣がいた。




【指輪】その歴史は、長崎の出島に居住するオランダ人の影響を受けて一部の遊女や町人が指輪を用いたという記録が残っているそうだ。
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