Stage @
□嘘でしょ?
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そして、広間に入ると遠藤は静かに口を開く。
遠藤「新選組は知ってるかね?」
(また、新選組の話・・・?)
留衣『はい、人並み位には・・・・』
(薄桜鬼やってるって言っても、総司君ルートだけだしなぁ・・・歴史は苦手だし)
そんな事を考えながら何かを考え込む留衣にまた、遠藤は質問を付け足していく。
遠藤「池田屋の事件は分かるかい?」
留衣『御用改め・・・・したとこ?』
遠藤「あははっ!そうだな!御用改めだな!よく知ってるなぁ!」
優しく微笑んでくれる いつもの遠藤。
留衣『・・・・はい///』
なんだか褒められた事が無償に嬉しくて優越感を感じる留衣。
(総司君とこじゃ池田屋は絶対なとこだもんねッッッ!!)
そんな留衣を御用改めするように遠藤は言葉を付け足した。
遠藤「まぁ直接それは、関係ないんだが」
(関係ないのかい!!冷やかしかい!! やたらと 恥ずかしいわっ!!)
手向かいした挙句に襲ってきた容赦ない《斬り捨てごめん》である。
ちょっとバツが悪そうに遠藤は咳払いしてまた話し出す。
遠藤「生まれ変わったんだよ・・・・」
留衣『・・・・ぇ?』
遠藤「俺は【新選組 局長 近藤勇】の生まれ変わりなんだ!」
・・・・・・・・・・・・・・?
・・・・・・・・・・・・・・・・?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
?
(生まれ変わり???)
(;゚ロ゚)ぇ・・・・
・・・・んっ・・・・・(´・_・`) ??
(*゚Д゚)*゚д゚)*゚Д゚)エエエエェェェl!!!
ええええぇぇぇぇ────ッッッ!
留衣は心の中で叫び声をあげるが・・・・
留衣『嘘でしょ?』
やっとの思いで出た言葉は『嘘でしょ?』だった。
おまけに情けない声というオプション付き。 目をパチクリさせながらも留衣は 疑問を遠藤にぶつけてみた。
留衣『だって、生まれ変わりって? ・・・・ん?それにしたって、この屋敷とこの状況と何が関係あるの?? 』
遠藤「見てしまったんだ」
留衣『何を?』
(何?何?何?何を見た?黒猫?えっ? なんの話?)
続きの台詞を待つように、ジッーと、固まりながらも 遠藤を見つめる留衣。
遠藤「携帯だよ」
留衣『へ?』
遠藤の予想しない言葉に思わず力が抜ける。
遠藤「その待ち受けは、総司ではないのか? 」
留衣『・・・・・あ』
なんともマヌケな一言だった。
留衣『・・・・って!!でもこれは総司君だけど総司君じゃなくて・・・・・・・ 新選組だけど歴史の新選組じゃなくて・・・・ でも 遠藤さんは総司君を総司君だと知ってるみたいだし?ん?あれ?あたし、今、何話してる?』
自分で言ってて 何が伝えたいのかが全くわからなかった。
生まれ代わりとか・・・・
総司君が総司君じゃないとか・・・・
入り口とか・・・・
薄桜鬼の生まれ変わり?
新選組の生まれ変わり?
頭の中が何一つ答えには結びついてくれなくて、この時は それくらいに あたしはパニックだったんだと思う。
寝て起きれば真っ暗な幽霊屋敷へ招待され・・・・
入り口?見て欲しい?選ぶ?
何が起こってるのか全然分からない。
勝手に寝てしまった事に 小さく溜息を付きながらも 頭は 混乱するばかりだった。