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□不本意だけど
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3ヶ月ぶりに訪ねた応接室は何も変わっていない。

いつものように恭弥の仕事が終わるのを待つ。



「恭弥ー、まだ?」


「まだだよ」


「恭弥ー、久しぶりだなー」


「そうだね」


「恭弥ー、

「ちょっと黙っててくれる?」

…はい」



3ヶ月ぶりなのに、
俺からすれば30年逢えなかったくらい長かったのに、


驚かせようと突然来た俺を見ても表情一つ変えなかった。

あまりにも何の反応もなくて逆に俺が驚いた。



ページを捲る規則正しい音。

きちんと整理されている書類棚や余計な物がない机の上。


全てが何の変わりもなくて、
俺に逢えなくても至って普通に過ごしていたんだなと思い知らされる。


「俺はすげー淋しかったのに」


悲しいほどの無反応で、つい声に出してしまう。

離れていたのは自分の仕事の都合だとわかっているけど、
恭弥も淋しいとか逢いたいとか思って欲しい。


けど、



「そう」


予想通りの返事だ。


「恭弥は淋しくなかった?」


「別に」


これも予想通りだ。




「あぁ、でも」
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