SAS♪BOOK

□bittersweet-バレンタイン-
1ページ/10ページ


arashi school通う相葉雅紀は、櫻井翔が気になっていた。
同い年にこの話しの出来ずにいた彼は、保健室に入り浸っている松本先生にこんな悩み事を見抜かれていた。
松「バレンタインチョコ、作んないの??」
相葉はこの瞬間、保健室に来たことを後悔した。
相「クラスメイトにはお世話になってるので渡すのは考えましたけど」
翔ちゃん喜んでくれるなら渡したいけど///
松「俺なら、相葉ちゃんからの手作りチョコ欲しいけどなぁ」
松本先生の魅力的な声で、視線で、心が雷に撃たれた。
やっぱり、松本先生はセクシー過ぎるんだよね、今したウインクも先生がやるとこっちが勘違いしそうになる。フェロモン出てるし。

相「松本先生、、?」

松「チョコあげたい子、いないの」
松本は唇を濡らすように、舌で熱いくちびるをなぞる。
相葉は唇をきゅっと閉じた。
いないわけがない。相葉ちゃんて呼ぶ翔ちゃんの無邪気な声。授業中の仕草。嬉しくて流した涙。好きなとこがたくさんあって思い出すと、心の奥深くが疼く。あんな人、一度だって出逢ったことがない。

松「ねえ。」
えっ・・・えっ・・がたっ

松本先生がぐいぐい近寄ってくるから、身体を後退させる。壁にいつかぶつかるだろう。
だけど、好きな人に翔ちゃんを挙げることはできない。
今度は翔ちゃんが松本先生の餌食になるだろうから。
どうとでもなれ!と目をぎゅうっと瞑った。
口は堅く閉じたままで。

しかし、手遅れ。あとの祭り。
何も気配を感じないので、目を開いてみれば。

松本先生の手には相葉が大切にしていた本が。

松「・・これ・・お菓子作りのレシピが載ってるんだね(笑)」
相葉はおい、と本を取り上げた。


松本先生は微笑んで
松「お菓子作りならとっておきのがあるよ。

相「またまたー」
相葉は本を隠しながら、恥ずかしいのを表情に出さないように言った。
その時、松本先生が冗談を言っているようには思えなかったけど。

松「これでもショコラティエとして頑張ってたこともあるんだ。よかったら力になりたいんだ。」
相葉はうぐっとたじろいだ。
その眼差しがあまりに可愛らしくて、純粋さを残した少年のようだったから。
松「まぁ・・レシピとほんの気持ちだけの材料だけだけど。」

相葉はその誘いを引き受けた。こんなに考えてもらっておいて断るのは嫌だった。
あと、松本先生がどんなレシピを進めるのか気になったし。

相葉はその日からバレンタイン前夜まですぐには眠れないカラダになってしまった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ