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□1 〜出会い〜
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~ ~ ~ ~ ~
< ロー 視点 >
『私を殺して・・・』
「⁈‼︎」
酒場に向かうために、通った道で
突然声をかけられた。
暗闇に目を凝らすと 長い黒髪の女が立っていた。
この俺が、気配を感じる事ができなかった?
肩に掛けていた 刀を 握る手に
力が入る。
「それは俺を口説いているのか?」
沈黙を先に破れば 女は口元を緩め
『どう取って貰っても構わないわ』と微かに笑った。
「!」
ただならぬ雰囲気を感じると同時に、俺はその女を ”欲しい” と思った。
~ ~ ~ ~ ~
< 名無しさん 視点 >
暗闇を行く当てもなく歩いていた。
どの島に行っても起きる出来事にウンザリ。
ココで終わりにしよう。
海へ・・・海中へこの身を沈めれば、すべてから解放される。
『私には重過ぎる。』
そう心の中で呟いた時、冷たく鋭い気配を感じた。
絶望し疲れ果て 、焦点も定まらなかった私の目に 力が入るのが分かった。
その気配のする方へと 引き寄せられるように足が動く。
そこにいたのは 、モコモコした帽子をかぶり黄色と黒のパーカーを着た長身の男。
その肩には、身の丈程の刀が掛けられていた。
自然にその男に向けて口から出た言葉。
『私を殺して・・・』
突然現れた女に こんなことを言われたら、どうするのだろう?
自分が発した言葉なのに、何処か他人事の様に男を観ていると
少し目を見開きはしたが 動じることなく余裕の笑みを浮かべ
「それは俺を口説いているのか?」と返してきた。
予想以上の返答に、思わず口元が
緩んでしまった。
こんな顔をしたのはいつ以来だろう?
少し顔が引き攣る。
『どう取って貰っても構わないわ』声が弾むのが分かった。
さぁ戦闘開始。
この男なら・・・・
・・・貴方は 私を どうしたい?・・・