キセキの双子in霧崎
□赤司征羅という少女は、
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赤司征羅
帝光中学出身、霧崎第一高校1年2組出席番号1番
12月20日生まれ射手座のAB型。身長160cm
趣味:読書、特技:空手、好きな食べ物:薄味のもの
得意科目:英語、苦手科目:世界史
赤司財閥の長女。洛山高校バスケ部の主将である赤司征十郎の双子の妹
自由奔放、天真爛漫という言葉が似合う明るい少女
兄と同じく英才教育を受けてきたが、兄や父のように完璧を求めることはなく、
ただ自分らしく、ひたすらに自分を貫き続けているライトノベルをこよなく愛するごく普通の女の子である。
中学のある一定の時期まで、征十郎と征羅はさして仲良くもなく、かといって仲が悪いわけでもない、いたって普通の双子だった
征羅が征十郎に対し嫌悪を覚えだしたのは彼のもう一つの人格が表に出てきだした頃だ
元々完璧を求める父に反抗し続けてきた彼女にとって、もう一人の彼が嫌悪の対象にならないはずがなかった
「完璧を求めることは否定しない、向上心があるのはいいことだと思うから
でも、失敗を許さないのは違うとあたしは思う。失敗を認めることは、成長に必要だ。何も失敗したことのない人間は完璧にはなりえないでしょ
人は失敗と成功を繰り返して成長していく、片方を無くして何が完璧だ。勘違いも甚だしい。
自分は絶対正しい、なんて神でもない限りありえない
これはあたしの持論だけど、だからこそあたしは父さんも征十郎も大っ嫌いだよ。あんな勘違い野郎共なんか…」
彼女は中学時代、マネージャー仲間にそう吐き捨てた
征羅は中学の時バスケ部のマネージャーをしていた
特に入りたい部活もなく、征十郎に誘われるまま何となく入ったバスケ部
結果として苦労を分かち合える親友たちに出会えたのだからそこだけは感謝している
学校でも部活でも家でも、兄と関わろうとしない彼女は兄が『赤司様』と呼ばれていることを知ったとき大笑いし、
キセキ達の才能開花に伴って訪れたチームの崩壊を目の当たりにしてもやはり過呼吸になりかけるほど笑い転げた
彼女曰く、「天才様の苦労なんて知ったことか。わかってほしいなら伝える努力をしろ」
キセキが変わろうと周りがかわろうと彼女は変わらない
ただいつものように笑い、騒ぎ、いつものように過ごすだけ
そんな彼女だが、やはり同じ学校というのはそれなりにストレスが溜まるものらしく、
高校選びの際にはバスケの強豪校のパンフをものすごい形相で握りつぶしている姿が見られた。
結局、親友たちとともにキセキが絶対来ないであろう高校に進学することとなったのだが。
霧崎第一高校
全国有数の進学校であり、「無冠の五将」の悪童を擁するバスケ部が最近になって実力をつけているらしい。
高校では好きな部活に入る!と意気込んで家庭科室へ向かった友人を見送ってから、五人そろって体育館の扉を開いた
「初めまして!帝光中出身、赤司征羅。バスケ部マネージャー志望!よろしくお願いしまっす!」
「俺キセキの苗字呼ぶの嫌だから、バスケ部入るならお前ら全員下の名前で呼ぶけどそれでもいいか?」
「花宮、大事なのはそこなのか」
キセキという単語にものすごい嫌悪を込めて、しかしこてん、と首を傾げ聞いてきた先輩―花宮真に征羅は笑顔で答える
「もちろんです!みなさんのお手伝いさせてくださいな、真先輩☆」
「ふぅん…。んじゃ、まぁ…よろしく?」
赤司征羅という少女は、
ただひたすらにマイペースで自由奔放などこにでもいる女の子である
2014/10/26 karakagi