『2年戦隊Dレンジャー』
□第二話「りんご飴に口づけを」
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外へ出てみるとジリジリと焼き付けるような日差しの中、
神社の方に人があつまっていた
そういえば夏祭りが今日だったっけ、おおかたその準備か何かだろう
あとでいってみようかなと考えながら、図書館へ向かった
『森っちおまたせー』
「遅いぞ優様」
図書館の自習スペースで本に向かっていた森っち。
「待たせるものだから読書を始めてしまったではないか」
それは申し訳なかったと思いふと森っちの手にしている本の表紙をみてみると、
"応用数学V わかりやすいカラー図解付き"
数学の参考書だった
参考書…参考書って…
……読書じゃねーよ……
じゃなくて、
『ごめんごめん…で、話って?』
ざわつく心を落ち着けて
森っちが僕を呼び出してまで話したいと言っていた内容について訊ねる
「あぁ、私がアンジュラー(鈴懸町に出没する怪獣)について毎回データをまとめてファイリングしているのは知っているだろう。そのデータを見返していたらちょっと興味深い点に気づいてな…」
『興味深い点…?』
「あぁ、まずはこれを見てもらいたいんだ」