mein *テニスの王子様-長編-*

□やんちゃな子程寂しがり。[一人ぼっちで泣き止んだ]
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カーテンの隙間から光が差し込む。
カーテンを開けると眩しく太陽が光って私を照らしつける。
嗚呼、太陽の光で美しさを更に引き立たせる私はなんて罪な女…。

「んな訳あるかーっ!!」

朝、目が覚めてベッドから体を起こし目を擦るとそこには執事の瑞稀さんが窓の前に立って何やら話している…と言うか、呟いている様子。

その内容を聞けば私がナルシストっぽくなっていた…。

「何なんですか!瑞稀さん!人の部屋で何勝ってな事言ってるんですか!」
私は寝癖の立ってる長い髪の毛を揺らしながら怒鳴った。

「お嬢様。朝から大きな声で怒鳴るなど…お肌に負担が掛かります…。」
瑞稀さんは不安そうな表情を浮かべれば私の頬に触れた。

「誰がそうさせてるんですか!」
「誰ですか?」
「あんただよッ!」
私が再び怒鳴ると瑞稀さんはきょとんとした表情で首を傾けて問いかけて来た。
思わずいつもの癖でツッコンデしまった。

「お嬢様、おはようございます。起こしにあがりました。」
瑞稀さんはいつものように微笑みを浮かべ胸元に腕を掛け頭を下げた。

「何かスルーされた気がするー…。おはよう!いつもありがとう。」
私はいつも起こしに来てくれる瑞稀さんに笑顔を見せた。
すると瑞稀さんは頬を少し赤くしてニコリと笑みを浮かべた。

その後私は顔を洗い歯を磨いて髪をとかした。
いつも通りの日々。
いつも通りの生活。
今日から夏休み。
ただ一つ違うのは…
今日から格校のテニス部レギュラーがうちに来てお泊まり会!

今年は夏休み開けの全国大会がちょっとした手違いで先延ばしになってしまった。
二ヶ月間の練習の毎日は嫌だと言う切原の言葉に真田さんが飛んで来ない訳がなかった。
でも、柳先輩が「一ヶ月は休みを取っても大丈夫だろう。全国大会は10月半ばに行われる。二ヶ月半の練習に切原が耐えられるなら一ヶ月は大丈夫だろう。」とのお告げによって一ヶ月の休みをもらった。
一ヶ月間何をするかという話になって何故か私の家でお泊まり会となった。

日中は季人も瑞稀さんも長い時間いないから、一人になる私にとっては助かる話でもあるんだけどね…。

今日は真夏って言えるくらい暑い。
まだ7月なのに…。
こういう暑い日はいつもより露出高めの服を着る。
下はいつも通りミニズボンだけどね。

「それではお嬢様、少しばかり出て参りますね。」
「うん!行ってらっしゃい!」
私は私服で買い物をしに行く瑞稀さんに微笑み手を振った。


「天音、俺もちょっと出て来る。」
「うん。行ってらっしゃい…。」
私は続けて出て行く季人にも手を振った。

あー…これから一人かぁ…。
…ま、ゲームでもしとけばあっという間に時間なんて過ぎるだろ!
そのうち皆も来るだろうし…。

こうして私はバイ○ハザード6を始めて皆が来るのを待った。
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