mein *テニスの王子様-長編-*

□やんちゃな子程寂しがり。[兄貴とペテンが喧嘩した。]
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ふっふっふ…。
そうさ…私から皆におくる使命は…
私と一緒にゲームをする事さっ!
私は先程やっていたバイ◯ハザード6をポーズ状態にして放置しておいた。

切原「おっ、バイ◯じゃん!プレイどこまで進んだ?」
やっぱり一番始めに食いついたのは切原だった。
「んとねー、もう全クリしたかな…?」
丸井「これ何周目だ?」
「これは…」
私が言いかけた時柳先輩が呟いた。
柳「飛乃の手を見る限り今日一日で4周はいっているな。」
いつの間に私の手を見ていたみたい。
確かに4周はしたけど…。
自分で言いたかったな…。
私が落ち込んでいると仁王先輩が両肩を掴んで耳元で囁いた。

仁王「気にしなさんな。」
「ひゃっ!」

耳元だけなのに何故か仁王先輩の生暖かい息とゾクッという冷たさが体全身に伝わる。
それと同時に体がビクリと跳ねるように震えた。

「…………………」
季人が物凄い眉間にしわ寄せて睨んでる…。
その時の季人の顔は怖いという恐怖心より先に早く離れなきゃという気持ちにさせる方が早かった。

「お、落ち込んでなんかいませんよ!やだなー、仁王先輩はー…」

私は苦笑いを浮かべながら肩から仁王先輩の手を除けて素早く離れた。

私は季人が怖くて切原と一緒にゲームをする事にした。

「ねぇ、一緒にマセナリーズやらない?」
切原「えっ…いいのか?」
切原は何処か嬉しそうに答えた。
私は「もちろん!」と笑顔を向けては切原と一緒にゲームをプレイし始めた。

「…どういうつもりだ…」
仁王「どうもこうも…飛乃を慰めただけぜよ。それ以外、何もないナリ。」

私は尻目にして二人の会話を見ていたけど、なんだか凄く危険な感じが…。
仁王先輩は季人に対して妖しい笑顔を見せる。
その時季人の目尻がピクリと動いたのを見逃さなかった。
キレる…絶対に…。
そう思った瞬間、勝手に体が動いていた。

「てめぇ…っ!」
「季人!私、お腹空いちゃった…!何か一緒に買いに行こう?」
私は慣れない微笑みを浮かべると季人は「…ちょっと頭冷やしてくる…」と言って出て行ってしまった。
…私が悪いんだよ…ね。
心でそう呟くと仁王先輩が再び耳元で囁いた。

仁王「不安にさせて…すまんかったの…。」
そう囁くと私の使っていたコントローラーを手に取り切原とゲームを始めた。

…勝手な人が多いなぁ…。

私はそんな事を思いながら心で苦く笑う。
…季人が帰って来たら、ちゃんと謝らなきゃな。
 

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