short
□ヤンデレ山崎
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…いてぇ。
右手にはカッターナイフ
左手首からは流れ出す血
今日は深く切りすぎたか。
ドクドクと溢れ出す血で床が汚れていく。
もう少しで彼女が帰ってくる。
これを見たら何て言うかな。
前みたいに泣きだすのかな。
それとも黙って抱きしめてくれんのかな。
アイツの反応を見るのが楽しみだ。
アイツは俺を突き放すような事は絶対にしない。
…いや、したくてもできねぇんだろう。
俺が自傷行為に走るのは、全て自分の責任だと思い込んでいるから。
俺は必要とされたかった。
俺しか考えられないようにしたかった。
その為に考え出した行動が自分を傷つける事。
不安だったから切った
以前、そう告げた俺にアイツは泣きながら謝ってきた。
ほんとに素直で可愛い。
まんまと俺の策に引っかかってくれて
責任を感じてくれて
ずっと傍にいてくれる。
これでもう俺だけのもの。
アイツには逃げ出す事なんて出来ない。
***
緩みそうになる頬を押さえながら、今日も彼女の帰りを待つ。
…アイツの反応を待ち侘びながら。