ShortStory

□2.緑間と
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「そうなのか?」

「あ…は、はい!!精一杯やらしていただきます…よろしくお願いします!!」


大声をだしてしまったからか、体育館内の視線が全部刺さって痛い…


「元気な子だな。うん、よろしく」

なんとか受け入れてもらえたみたい。けど…いまだに視線が痛い…
とりあえず、部活には明日から出てくれって言われたからその場を後にして急いで立ち去る。


「一条」

「ん?あ、緑間くん…」


名前を呼ばれて振りかえると、汗をかいた緑間くんが走ってきた


「どうしたの?」

「これ、落ちていたのだよ」


渡されたのはお気に入りのストラップ。鞄につけていたのが落ちてしまったらしい


「あ、ありがと」

あわてて受けとれば、少し手が触れてしまった

「ッ…///」

(あれ?どうしたんだろ…顔が赤い気がする…)


心配してじっと見ていたら、「それじゃ」と別れを告げて行ってしまった。
なにも言えず、その背中を見送っていると、不意に胸がどきっとした。


「あれ…?」


その気持ちがなんなのか分からず、その日はそのまま帰路についた。


――お互いが恋に落ちるまで、あと少し
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