畑
□April Fools' Dayのお話
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マット目線
「マット!」
名前を呼ばれて、振り返った。
一瞬、声の主の姿は視界に入らなかったけれど、少し下を見ればパラッパがいた。
「どうしたんだい?」
「あー、そのー、えっとね…」
ずっとモジモジしながら、何かを言おうとしているのだが、一体何をそんなに躊躇っているのだろう。
「あ、あのさ…マットのその髪の毛って、カツラなの…?」
えっ…?なんだか、今とてつもない事を言われた気がする。
『その髪の毛はカツラか?』だって?
いやいや、しっかりした地毛だよ?
一体どこの誰からそんな事聞いたんだ!!
…待てよ。今日はもしかして、エイプリルフールじゃないか。
そうか、そう言うことか。
誰かがパラッパにそんな冗談言ったのか。
……いったいどんな嘘をついているんだ!!!
僕をネタに使うなんて!しかも、それを信じちゃうパラッパって!!
「………」
「………」
「やっぱりカツr「地毛だよ!!」
「だよね!良かった〜!でもボクは、マットがカツラだったとしても好きだよ!」
「な…っ!」
不意打ちなんてずるいぞパラッパ…!!
『まぁ、僕だって、どんなパラッパでも愛せるけどね』