流星の神

□夕方の戦
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夜トはあむと別れた後、
ひよりと雪音を小福の家の近くまで
迎えに行き、しばらく待っていると
2人が帰ってきた。







「長かったな…


なに話してた?」



「べ、別になにも………っ」


「あっそう………………」




そう言って、
ひよりに頼んだ。


「もし…

俺になにかあったら
あの2人の所に行け…




いいな?」


「うっうん」



そのとき、ひよりもあむと
同様に感じたのだ。






なんて、




なんていい香り………






しかし、気を許してはダメだ。

さっきの小福の話を聞いて
夜トへの警戒心を強めていたのだ。





「おー見事な茜色だなー


…雪音、お前 夕日は好きか?」



「?

………嫌い」



夜トの質問の意図はわからないが、
雪音は答えた。



「黄昏は
昼と夜との境目だ。



現世の者は闇を恐れ身を潜め、


常世の者は闇に紛れ跋扈する。





かつての人は
その時分を魔物と遭う時と言った…」






そこまで言って夜トは気づいた。






自分の上にいる敵を。








「逢魔が時」



そう言い、獅子に乗った
七福神の一人は夜トに鞭を
振りかざしたのだ。







「…言葉にするもんじゃねぇな、


マジでおっかない女に遭っちまった」
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