恋、しちゃった。

□気まずい
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黄瀬とあまり話さなくなったから
少しした頃。



相変わらずファンも多い。
噂によればファンクラブまであるそうで。




黄瀬は周りの女の子には
笑顔を見せているが、

作っているようにしか見えなくて。




それでも自分から話しかけて
冷たくされるのが怖かったあむは、
黄瀬に声をかけられずにいた。









「おい、あむ。



少し………いいか?」



『あ、青峰。

はい、ちょっと待って』



あと少しで終わる仕事を終え、
青峰のもとへ寄る。



『ん?なにかご用??』


「最近、黄瀬のやつ…どーしたんだ?」



『なんで、それをあたしに聞くの』


「いや、だってよ………


黄瀬の頭ん中は、
あむとバスケしかねーだろ?

バスケはちゃんとやってるしよ。
他に考えつくことなんざ、
お前しかいねーんだよ」


『は!?なにそれ。
黄瀬の頭の中にあたしなんか1ミリもないよ。


………黄瀬のこと、
さつきなら知ってると思うけど』


「なんでそこで、さつきが…」




ピーーーッと笛の音が鳴った。
集合の合図だ。



あたしは黙って歩き出した。


すると、

「今日の帰り、話聞くから」



青峰に腕を掴まれ、こそっと言われた。


こくり、と頷くと
青峰は 赤司のところへ行く。






「………………っ」


腕を掴まれたあむと青峰が話していることに

俯く黄瀬がいたのだった。
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