恋、しちゃった。

□告白
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今、涼太はなんと言った………?



『涼太………今…?』


「え?………俺、なんか言っ…た...」




黄瀬は無意識のうちに
あむに告白していたのだ。



2人とも顔が真っ赤になる。


「ご、ごめんッ!


嫌だったっスよね!
変なこと言ってスンマセン…!」



あむは目をパチパチして
頭の中を整理していた。



え、っと。


涼太は今あたしのこと好き、
って言ったの?


あの涼太が?
モテモテのモデルが?



『………嫌とかじゃなくてっ、



びっくりしただけ………』





「なら………嬉しいっス」




ふにゃ、と笑う彼に心がドキドキした。




好き、と言われて
嬉しいと感じた自分がいた。






『涼太………………、あの……』



「へ、返事は!いらねーっス」


『え?』


「わかってるんで!
結果ってゆーか、返事は」






何がわかってるの?

そう聞きたかったのに、聞けなかった。



「へへ、もーちょっと脈有りの時に
告りたかったっスよ」


そう言い、目を伏せて
呆れるように笑う涼太。








「態度とか、

モデルとしての俺じゃなくて
ちゃんと俺のことを見てくれた気がするんスよ、あむっちは。


色目とか使わねーし、
素でいてくれたし、素でいられた。


だから………、って え!?」




思わず抱きついてしまった。



あたし、何してるんだろ。
大胆なことして、自分じゃないみたいだ。




「あ、え!?あむっち!?

な、な、なにして………」



『………絶対に好きにならないって、

思ってたのに』


「………え?」






『絶対に りょ、涼太のことっ
好きにならないって思ってたのに!

犬みたいだし、
自分のことかっこいいって思ってるし、
モテるし、馬鹿だし、変なあだ名付けるし!


なのに、


好きになっちゃった』








「………………ッえ…!?




ええええええマジでッ、?
も、もっかい!もっかい言って!?」




『うるさい、一回しか言わない!!』


「え………、夢じゃないっスよね…!?」


ギュッとあたしを抱きしめる涼太。




「やった…!すげー幸せっス!!



ほんとに好きっ!
大好き、愛してる!!!」



キャーキャー叫ぶ涼太。





『………………あたし、
涼太にふさわしくないよ…?』


「へ?」


『可愛くないし、優しくない。
頭だって良いわけじゃないし…』


あ、やばい。
なんでこんなんで涙出るんだろ。


「え………あむっち…?


なんで、泣いてっ………」


『ふ………っ、泣いてな、』



涙がポロ、と零れる。
涼太が慌てていて。


『りょー…………!』


涼太が、あたしの頬に伝っている涙を
ペロッと舐めた。


「………泣かないでほしい、

あむっちは笑顔が一番可愛いっス。
あ、もちろん全部可愛いんスけど」




『りょ…くすぐった、い』


くすぐったくて笑うと、
涼太がニッと笑い




「あむっちは、自覚無さ過ぎ!


マジで、やばいくらい可愛いんスから!
ライバル何人いると思ってんの!?」


『そんなの………涼太だってそうじゃん…』


「う、それは…
モデルだからっしょ?


つか ほんとに、ね?
自信持ってほしいっス」


瞼にチュッとキスされた。


『………うん、がんば、ります…』


へへ、と笑う涼太が
すごくすごく可愛かった。
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