恋、しちゃった。

□そろそろ
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『あっつー………』







今は8月。
夏休み真っ只中でございます。




なのに、
相変わらず部活三昧。




よくもまぁこんな暑い体育館の中、
あんなに動けるな………





そんなことを考えながら
タオルの準備をする。





胸元には、
一ヶ月の時に貰ったネックレスが光っていて
時々眩しい。










ちなみに付き合って、
もう少しで四ヶ月になる。



喧嘩もまだしてないし、順調だと思う。




涼太は 今もモデルの仕事をしつつ、
バスケもこなしている。




今日は部活に来ていて
青峰と 1 on 1 の相手をしてもらっていた。



………涼太が勝っているとこは
まだ見たこと無いけれど。






ぼーっとしていると、
さつきが小声で話しかけてきた。



「ねぇねぇあむ!」

『ん?なあに?』

「きーちゃんと、どこまでいったの?」

語尾にハートを付けながら
話す さつき。


『どこまでって、何が?』



デートの距離かな?




基本、家デートでゴロゴロしてるし
てゆうか休みも少ないからなぁ…



と考えていると、


「違うよう!
だから、ちゅーとかっ」


『ブーーーーッ!!!!』


いけないいけない、
思わず吹いてしまった。



みんなこっち見たし恥ずかしい。
馬鹿さつき!


「なになに?

そんな進んでるのぉ??」


『ちょ、ニヤニヤしないでよ。


ま…まだちゅーとかしてないし…』


「………ぅえええええ!!」


なんでそんな驚くのだ。


次はみんな さつきのことを見ている。
さつきは恥ずかしくないのかな。



「え!?なに!
きーちゃん、何もしてないの?!」


『あ、ギューはよくする』


「そうなの?」


ニヤリ、と笑うさつき。
そんな顔も美人だ。




『てゆうか、あたしらまだ中学生だよ?

ちゅーなんてまだ…「遅いよ!
四ヶ月でしょ?

みんなキスぐらいしてるよ?」



『ええええ………』




さすが思春期ですね。
あたしなんかまだまだ………



「きーちゃん、
我慢してたりするんじゃない?」


『我慢、ですか………』



あんなワンコみたいな涼太にも、
そうゆうことしたいって思うのかな。




「まぁ、迫られたら嫌がらないことだね」



そんな会話をしてると
部活終わりの集合がかかった。








「あむっちー!」


『涼太、お疲れ』


はい、とタオルを渡す。


「ありがとっス!

あのさ、今日このあと暇っスか?」


『え、うん。暇。ほんとに暇』


「なら一緒に宿題しないっスか?!

教えてほしーっス」


顔の前で手を合わせて
お願いする涼太。


『いいよいいよ、
あたしも終わらせたいし』


「よし、決まり!
今日宿題持ってきて良かったっス!

どこでやるっスか?」


『あたしんちでいいんじゃない?』


首を傾げると、
顔を赤くした涼太。


どうしたんだ。


「あ…おっけ、
校門で待ってるっス!」



走って着替えに行ってしまった。




( あむん家、初めてっス…!


やべぇ緊張する……… )
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