流星の神
□朝の光
2ページ/6ページ
『良かったら、
朝ご飯うちで食べて行く?』
あむは、家にいる火月と水月に
電話しようとして、そう訪ねた。
『お腹、空いてるでしょ?』
そう微笑んだ彼女が、
夜トと雪音には
神様に見えた。
本当の神様なんだけれど。
「行く!あむの家!!
久しぶりに行きたい!」
と はしゃぐ主人を
神器は 呆れて見ている。
『もしもーし、火月?
お米炊いておいてもらえるかな!
…うん、うん。
あ、少し多めに!!
お願いねーーありがと!』
電話を切り、
歩き始めたあむ。
『けっこう近いし、すぐだよ雪音。
あ、あたしのことはあむで
いいからね!』
こくり、と頷く雪音。
隣で スキップしている
夜トは無視しながら
雪音に色々質問していくあむ。
10分ほどで着いた、この場所。
『あ、ここ。あたしの神社 っ!』
「……。」
「相変わらず でかいよな」
目を輝かせている雪音の隣で
久しぶりに来た、
なんて言う夜ト。
( あれ?夜トって、
昨日うちに来たんじゃなかったっけ )
そんなことを考えていると、
「お、あむ。
朝帰りなんて珍しいじゃねぇか。
水月!帰って来たぞ!!」
と、金髪のイケメンと
「あむ姉ーー!!!!
遅いよ!ん?早いのか?
とにかく、おはよう!!」
と、黒髪美少女。
『昨日は、ごめんねー火月水月。
何もなかった??』
「何もなかったよ!
…ってあら」
「おーっす、久しぶり!
火月水月!!」
「おう、久しぶり。
そいつ、新しい神器か?」
「雪音っつーんだ、よろしくな」
と、雪音の髪を
わしゃわしゃと撫で回す。
『朝ご飯、食べた?』
「まだだよ」
『2人も一緒に食べよって誘ったの。
火月も水月もお腹空いたでしょ?
待たせて悪いわね。
あ、どーぞ上がって!
散らかしてるけど』
和室のような、畳の部屋へ招かれた2人に
火月と水月は質問攻めするのであった。