表
□狼男
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最近は昼寝もろくにしてねェ。
瞼を閉じると浮かぶあいつの顔が邪魔して、それが鬱陶しくて仕方がない。
とりあえず気が紛れるトレーニングでもしようと展望台に向かう。
道中の廊下で、ルフィが走ってきた。
「サンジ〜!!メシィ〜!!腹減ったー!!」
バタバタと駆けるルフィ。
「おい、ルフィ。煩ェよ」
「お、ゾロ。悪ィ」
ルフィはいつも通り、変だなと言うような目でこっちを見ていた。
そんなルフィの横を通ると。
「荒れてるわね」
ルフィから離れた所で、女の声に呼び止められた。
俺は壁に寄りかかって微笑むロビンを睨みつける。
「別に普通だろ」
「そうかしら?私には何だか寂しそうに見えるけど」
「何で俺が寂しがんだよ」
ロビンの見透かしているような目が笑う。
「それは、あなたの方が知ってると思うわ」
何がそんなに可笑しいのか。
暫く微笑みを見せた後、彼女は去って行った。
俺がいつ寂しがってんだ?
そもそも何で?
いや、ダメだ。考えるだけ無駄。
苛立つ。