裏
□Under Lover
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あの日から半年が経っただろうか。
ゾロを忘れようと必死になって、無駄に時間だけが過ぎていた気がする。
でもやっぱり、いくら前へ進もうとしても、心は正直だ。
彼ばかり見ていて。
彼ばかり考えていて。
全然ダメなんだ。
それに、最近のゾロの様子も…。
確かに私達は別れたし、もう恋人同士ではない。
だから私もあまり干渉しないように、気にしないようにしていた。
───でも…。
一度話したら、気にしないようになんて出来なかった。
向こうも付き合っていた時と同様に、接してくれるようになったから。
街へ出れば一緒に買い物もするし、普通にじゃれ合うし。
それだけなのに、凄く嬉しいの。
だけど、なるべく。
そう、それでも。
彼の前では“普通”でいようと思った。